忍びとの恋
□痛み
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恐らく・・・いや確実に里からだろう
これは、俺に対する警告
これ以上、里の命に従わなければ、今回では済まないだろう、ということだろう
その証拠に、毒を盛られていた湯呑には死に至るほどのものではなく、しばらくは全身が痺れて動けないほどだ
俺は、動けない凛を抱き上げると俺の部屋へと移動した
「さい・・・ぞさ」
「喋るな」
何か言いたげな凛を制止し、褥にそっと横たわらせる
「ごめん」
「・・・えっ」
今回は、軽い方で済んだが、次はどうなるかわからない
恐らく、次は‐‐‐
すると、何かを察した凛が不安な表情をする
俺は、彼女を安心させるように抱きしめた
お前さんが心配することは何もない
俺が必ず護るから
少しでも俺の思いが伝わるように抱きしめる力を強めた
ある出来事が起こるまであと 日