マーブル《シーズン3》

□御愁傷様です
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犯人がいつ狙ってくるかわからないから、できれば一人で行動したかったんだけど、少年探偵団はこう見えて意外と頑固だ。しかも、あわよくば犯人逮捕まで計画している。頑固で強かだ。



映画のストーリーをよく思い出すと、犯人が狙ってくるのは夜のパレードの時。今日、急な決めたことだから、犯人もすぐには対応できないはずだし、多分大丈夫なはず。



千葉刑事はここに来る途中、他の刑事さんを応援で呼んでるし、私にも切り札がある。



大丈夫。誰も傷付けない。



気合を入れ直して私は、少年探探偵団とジェットコースターに乗ることにした。



………乗らなきゃよかった。



沖矢さんが顔色一つ変えずに『ほー。』って言ってたの思い出して笑いそうになった。私はまだ記憶喪失のフリをしなきゃ行けないんだから。笑っちゃダメだ!とある意味必死になっていた。



次はアレ、次はコレと子供の体力半端ない。おねーさんは少し疲れたよ?阿笠博士なんかそこのベンチで鳩と戯れてるからね?



「少し休憩しない?飲み物買ってくるよ?」
「やったー!歩美オレンジジュースが良いな!」
「僕も!」
「俺はコーラ!」
「私はいらないわ。」
「うん。じゃ、買ってくるからここで待ってて?」



ジュース買って子供達のところに戻る途中、着ぐるみが近づいて来た。



あれ?この着ぐるみって確か。



「なまえおねーさん!危ない!!」



子供達の声が聞こえたけど、この人は………。って!逃げた!?おい!ここで逃げたら立場が悪くなるだろう!?ちょっと待て!



追いかけようとしたけどそれよりも前に少年探偵団がブーメラン投げるわ、おもちゃの手錠で両足を繋げちゃうわ、唐辛子入りの水鉄砲をかけちゃうわでかわいそうなことになっていた。



御愁傷様です。



って言うか、少年探偵団のみんなは、いつもそんな物騒なものを持ち歩いてるんですかね?絶対コナン君の影響だよね?


おい名探偵、子供たちの前では発明品を自重しろ!
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