マーブル《シーズン3》

□開けゴマー!
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安室さんが笑顔で怒っている。器用だな。………じゃなくて!!



怖い!今となっては犯人より怖い!!



嘘です!だからそれ以上怒らないで!!



「みょうじさん、怪我の手当てをしましょう。その後少しだけ話を聞かせて下さい。」



千葉刑事が話しかけて来てくれて、安室さんから解放された。ありがとう千葉刑事!あなたは立派な空気読めない系刑事です!三池婦警さんのあの視線にさえ気づかないんだから、鈍感にも程がある!三池婦警さんの気持ちが伝わる日は来るのかな?



なんて、現実逃避していたらあっという間に怪我の手当てと事情聴取が終わってたよ。さて、もう閉園時間だし、さっさと帰ろうかな。



ガシッ



「帰れると思ってるんですか?」



ぎゃぁぁぁああ!安室さんキター!?助けて!お巡りさーん!



「勘違いしないで下さい。僕が怒っているのはなまえにではありません。僕は貴方を守れなかった。だから僕は、僕が許せないだけです。」



そうなんだ!怒ってないんだ!よかったぁ。



「怒ってはいませんが、ちゃんと話してくれるまでは帰しませんので、サッサと僕の車に乗って下さい。」



いや、怒ってるでしょ!?確実に!怒ってるよね!?!?



「あ、でも、今日はもう「乗って下さい。」………はぃ。」



今からでも記憶喪失にならないかな?ココハドコー、ワタシハダレー、ニホンゴワカリマセーン!



ごめんなさい。本当に許して下さい。謝ります!謝り倒します!だからそれ以上怒らないで下さい!



大人しく車に乗った私は、安室さんのちょっと怒った横顔を盗み見ながら心のシャッターを押し続けた。



イケメンは怒っててもイケメンだな!
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