短編
□違うんです!
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無理やりお茶会開催しました。右に安室さん、左に赤井さんが座ってる。小さいテーブルなので、安室さんと赤井さんが対面してる。…え?私はレフリーなの?『ファイト!』って言えばいいの?…いや、ここでファイトされたら困るから黙ってる!お口チャック!
「…。」
「…。」
「…。」
誰も何も言わない、だと!?いつもおしゃべりな安室さんまでお口チャックですか!?やめて!怖い!!
「ケ」
だーかーらー!『ケ』って言っただけですごい注目すんのやめて!
「ケーキ選びませんか?」
5種類もあるんだよ?どれ食べる?普段ならウキウキするはずなのに、何この殺伐した感じ。やめて!怖い!!
「ショーケースの前でも悩んでいたな。ナマエ。チーズケーキとモンブランとフルーツタルト、どれにするんだ?」
「ナマエさんクリーム系はあまり得意じゃないですよね?ミルクレープとアップルパイどっちにしますか?」
選び辛い!!何なの!?自分が買って来たケーキを選ばせようとすんのやめて!どっち選んでも怖いわ!!そして火花散らすのやめて!!
「遠慮なんてしないで、僕が選んだケーキを食べて下さい。」
「好きなのを選べばいい。」
餌付けなの?独占欲なの?ただの自己満足?
「赤井の買ったケーキは持ち帰ってFBIで食べたらどうですか?女性捜査官もいるし、腐ることもないですよね。」
「安室君も、ポアロの店員と食べたら無駄じゃないだろう?」
何でここにはクリームパイがないんだろう?二人の顔面に思いっきり投げたい!!パイ投げしたい!!そしたら、少しは私のストレスも解消されるかしら?
そんなことを考えながら私はケーキに手を伸ばす。ケーキに罪はない!
私は全てのケーキを均等に割り、みんなで5種類のケーキを分けてやりました!
どれも大変美味しゅうございました!!
………でも、ケーキはしばらく食べたくないです。