マーブル《シーズン3》

□逆行性健忘症
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「吉田歩美だよ。」
「円谷光彦です。」
「小島元太だぜ。」
「阿笠博士(ひろし)。博士と書いてひろしじゃよ。」
「沖矢昴です。」
「えっと、吉田さ「違うぜ!ねーちゃんは俺たちのこと名前で呼んでたぜ!」…ご、ごめんなさい。」
「これこれ、なまえさんは記憶がないんじゃ。そんな責めたように言っちゃならん。」
「ごめんな、ねーちゃん。そんなつもりじゃなかったんだ。」
「私こそ、ごめんなさい。でも、心配してくれてありがとう。元太君。」
「元太君ばっかりズルーイ!私のことも名前で呼んで!」
「歩美ちゃん。」
「僕も、お願いします!」
「光彦君。」



風戸先生の話を聞くために警察と安室さんが病室から出て行き、一人になったところで、子供達がやって来た。でも、全然覚えてなくて、思わずナースコールを押してしまった。



看護婦さんから事情を聞いた沖矢さんという男性が、“天気もいいので外に出て話しをしませんか?”と言うので子供達が便乗して中庭にやって来た。そして始まった自己紹介。



「私たち少年探偵団がおねーさんの記憶を取り戻してあげるから安心してね!」
「ありがとう。」



「おーい!歩美ー。光彦ー。元太ー。博士ー。」
「あ、コナン君だ。」
「コナンくん?」
「はい。江戸川コナンくん。僕たちと同じ少年探偵団の一人です!」
「………そう。」
「なまえ。病室から出るときは僕に一言言ってください。心配しましたよ。」
「ご、ごめんなさい。」
「無事なら良いんですよ。さ、風が冷たくなって来ましたし、病室に戻りましょう?」
「はぃ。」



病室に戻ることになった私は、子供達とここで別れた。



「あなたも忙しいでしょうし、お帰り下さい。なまえには僕が付いていますから。」
「いえ、お気になさらずに。暇な大学院生ですから。」
「チッ。」
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