マーブル《シーズン3》

□決断は急がなくても良い
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警察官が狙われる事件が発生した。そんな中、白鳥刑事の妹さんの結婚を祝う会が行われて、そこに飛び入りで参加した安室さんと私。その会場の化粧室で佐藤刑事が狙われ、その場に居合わせた蘭ちゃんと私が巻き込まれた。蘭ちゃんは私の咄嗟の機転で無傷。犯人の顔も見ていないよう。でも、佐藤刑事は心臓近くを拳銃で撃たれ今も意識不明の重体。私は無傷だったものの記憶喪失だった。



と言うことを安室さんが沖矢さんに話していた。



「なるほど。詳しい事情はわかりました。で?これからどうするんですか?」
「どう、とは?」
「このまま自然に思い出すのを待ちますか?それとも、事件現場に行き再現してみますか?」
「な!?そんなことすればなまえの精神的ストレスはもっと強くなってしまいます!絶対に反対です。」
「そうですか。なまえさんは、どうしたいですか?」
「私、ですか?」



話をいきなり降らないでほしい。と、言うか、私はこのまま記憶喪失のフリしたほうがいいの?どうなの?



「今すぐに決断しなくて良いんですよ。ゆっくり行きましょう。」
「はい。」



決断急がなくて良いってさ!ゆっくりで良いってさ!!でも、すぐに顔にでる私に記憶喪失のフリは長く続かないだろうな!



「なまえさん。具合はどうですか?」



ノックが聞こえて、返事する前に扉が開いて、入ってきたのは園子ちゃんだった。



「ちょっと、園子!いきなり入ったら迷惑じゃ……あ、安室さんと沖矢さん?」



蘭ちゃんが続いて入ってきて、安室さんと沖矢さんを交互に見てる。



「どうしたんだ?二人とも固まって。ああ、なるほど。女性の病室に男が二人もいたからか。」



世良ちゃんまで来てくれたのか。嬉しさが顔に出て記憶喪失のフリ無理かもしれない。



「蘭さん、園子さん、それに世良さんでしたよね?皆さんなまえのお見舞いに来てくれたんですか?」
「あ、はい。あの、具合はどうですか?記憶がないって聞きましてが。」



蘭ちゃんが無事でよかった。でもこれって私が犯人に命狙われるってことでしょうか?嫌なんだけど。今後のことを考えると頭抱えたくなった。
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