短編

□違うんです!
3ページ/4ページ

安室さんはケーキの種類を確認してる。どうやらケーキの種類は被らなかったようだ。安室さんが選んだケーキはミルクレープとアップルパイだった。ポアロでもあまり生クリーム系のケーキを頼んだことがないから、クリームの少ないものを選んでくれたのだろう。しかも系統の違うケーキを選んで来るあたり、この男、慣れてるな。



ケーキは全部で5種類。まさかここまで揃うとは。



ブーブーブー



携帯が鳴ったよ。赤井さんからだよ。安室さんが出たよ。………何故!?



「久しぶりですね。」
「その声は、安室君か?何故ナマエの携帯に?」
「ナマエと一緒にいるからですよ。今彼女、携帯に出られないので代わりに僕が要件をお聞きします。」



いや、出れるよ?携帯出れるからね?でも、安室さんが笑顔で人差し指を口元にやってるんだよ?普通に見惚れるでしょ!イケメンズルイ!!



「すぐに行く」



赤井さんが一言言うと電話が切れました。すぐって、どれくらい?って言うか、安室さんは何もなかったかのようにお湯沸かし始めたんだけど。あ、お茶の用意ですね。紅茶にしますか?コーヒーにしますか?それとも白湯?



ピンポーン



早っ!!え?まだ10分くらいしか経ってないよ?どこから電話して来たの?え?車飛ばしたの?法定速度は大丈夫!?



「お疲れ様です。赤井さん。」
「ああ。大丈夫だったか?」
「ん?何がですか?」
「随分と早かったですね。赤井。」



部屋から出て来た安室さんと玄関先で立つ赤井さんに挟まれた、だと!?私の逃げ場は何処!?やめて!頭上で火花散らさないで!引火したらどうすんのさ!!



「ケ」



たった一言『ケ』って言っただけで火花が治った。そして注目された。



「ケーキ食べましょう!折角なので食べ比べましょう!そうしましょう!」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ