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□猫が寂しがるから
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美男美女が内緒で付き合うと、こうなるんじゃなかろうか……

▲▽▲▽▲▽▲▽

警視庁捜査一課に配属になった松田陣平は、ここ最近機嫌が悪かった。
周りの人間は、爆発物処理班から捜査一課に異動してきたからだと思い込んでいた。
実際は違う。

モブA「名前さん。今度ご飯でも一緒に行きませんか?」
「帰りが遅くなるとウチにいる猫が寂しがるからごめんね。」

内緒で付き合っている名前が男から食事に誘われたり休みの日にデートに誘われたりしているのを見て面白くないだけだった。世の中ではこの症状を嫉妬と診断する。

誘われている名前はサラリと交わすのだが、他の男と仲良さげに話しているを見るだけで……相手の男の身体に爆弾を巻きつけて、爆弾処理と称して配線切るたびに『あっ』とか『これかな』とか『ヤベ』とか言いながら切って行きたい。などと考えほくそ笑むくらいには嫉妬心はかなり強いのだと思われる。

モブA「へぇ、猫飼ってるんだ。写真とかないの?」
「あるけどダメ。うちの子可愛すぎてヤバイから。」
モブA「益々気になるんだけど!?」
モブB「何々?名前の猫の話?」
「うん。すっごく可愛いの。でも、たまに男前。」
モブB「へー、名前は?」
「じんぺいって言うの。」
松田「ゴフォッ!」
「あれ?松田くん?いたの?」

こいつ、絶対わざとだ。コイツの家には何度か言ったことかあるが、猫なんて見かけなかったからおかしいと思ったんだ。初めは誘いを断る決まり文句だと思っていたが……猫って俺のことか!!

「いたの?じゃねぇよ。さっさと仕事に戻りやがれ。」
「ふふっ、松田くんに怒られちゃったから仕事に戻らなきゃね。」

名前はヒラヒラと手を振って何事もなかったかのように戻っていった。……くそっ、やりずれぇ。

つい舌打ちしてしまい通りかかった交通課の女にニヤニヤと指差され、また舌打ちしてしまった。
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