祝!50万人突破記念!!

□積荷を燃やして!
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ど、どど、どうしよう。今ものすごくピンチです。

安室さんが私の部屋に入ってきてしまった。このカオスな部屋に。

「これは………。」

それ以上の言葉を失った安室さんは、部屋の入り口で固まっている。

うん。本当にごめんなさい。ほんの出来心なんです。

私の部屋には、私サイズのベルツリー急行の時に着ていた安室さんのコスプレ衣装とか、私サイズの新一君コスプレ衣装とか、さらには、私サイズのジンのコスプレ衣装がハンガーにかかって吊るされている。

ああ、こういう時に使うのかな、あのセリフ。

『積み荷を燃やして!!!』

いや、これは親に見られたらいけない薄い本ではないから違うか?でも、心境は間違いなく同じだ。コスプレ衣装を本人に見つかるってなかなか無い経験だよね。いや、マジで、本当に。どうしよう。

ちなみにこのコスプレ衣装、既製品に少し手を加えただけです。だって一から作らなくても手に入るんだよ?普通に売ってるから。だから、安室さんが手にしてるシャツも普通に売ってたんだよ。見つけた時、歓喜して勢いで買っちゃったんだよ。私悪く無いよ。50%引きで売ってたお店が悪いんだよ。

「1つ確認です。何か企んでるんですか?」
「め、めめ、滅相もありません!ただ自宅で一人、ジンになりきって遊びたくなっただけです!ジンの格好して、ジンが絶対に言わないセリフとかキメ顔で言ってみたかっただけです!」
「……それは、ちょっと楽しそうですね。じゃ、これは?」
「そ、それは……か、彼シャツに………、」
「え?」
「だから、か、彼シャツに憧れて………」
「それは、僕のシャツで、ですか?」

あ、どうしよう。これ本当のこと言ったらダメなやつだ。実は赤井さんや昴さんのシャツも用意してるって言っちゃダメなやつだ。安室さんのシャツで、ってことにしなきゃダメなやつだ。後の積み荷は燃やさなきゃダメなやつだ。

「………はい
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