マーブル(番外編)

□サプライズ?いや、ドッキリなら大成功じゃない?
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木々の葉が秋色に染まるこの時期に、小学校では一つの行事が行われる。



「歩美はお母さんとお父さんが来るって言ってた。」
「僕の家も両親が来てくれることになってます。」
「俺んちも二人で来るって言ってたぜ。コナンと灰原は誰が来るんだ?」
「俺は誰も来ねーよ。」
「私もよ。」
「えー!蘭お姉さんが来ると思ってたのに!」
「僕は博士が来ると思ってました。」
「何だよオメーラ見せ場ないじゃんか。」
「見せ場って…授業参観でどんな見せ場があるんだよ。」
「そうね、普段の私たちの授業態度を見てもらうのが目的、ってだけでもないでしょうし?一番の見せ場は先生なんじゃないかしら。担任の力量を保護者は目を皿のようにして見つめているでしょうね。」
「それは、とても緊張感のある授業参観ですね。」



帝丹小学校では今度の土曜日に授業参観が行われることになっていた。



土曜日と言うこともあって、大抵の保護者は両親揃っての参観になる。でも、このクラスには少なくても二人、保護者が来られない生徒がいるのだ。ご存知、江戸川コナンと灰原哀である。



「蘭…ねーちゃんは、空手の大会が近いから練習があるんだよ。」
「博士もその日は、発明家が集まる研究発表会があるから日中はいないのよ。」
「そうなんだ。コナン君も哀ちゃんも寂しいね。」



中身が高校生のコナンと灰原には、蘭や博士が見に来るほうが恥ずかしくてたまらないだろう。



そんな話を学校でしたのが悪かったのか、歩美、光彦、元太の3人はコナンと灰原にも授業参観を楽しんでもらおうと、ある計画を立てていた。



「ほー、授業参観ですか。それは面白そうですね。」
「でも、コナン君と哀ちゃんは見に来てくれる大人の人が居なくてかわいそうなの。」
「そこでお願いがあります!今度の土曜日。僕たちの授業参観に来てもらえないでしょうか?」
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