マーブル(番外編)

□オスプレイって一体いくら?
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シティホテルで二人の手当てをして、世良ちゃんとのデート券と引き換えに私の知っている事を話した。と、言っても、肝心なことは何も言っていない。早々にスコッチの名前を出したのはそのためでもある。………などと、かっこよく言って見たが、大それた作戦でもない。本当に知っている事なんて少ないのだから。全て話すなんて約束もしていないわけで、コナン君が工藤新一だという事は決して話してはいけないのだと、それだけを護ったに過ぎない。



そして、今、私の頭には世良ちゃんとのデートのことで頭がいっぱいなのだ!



今回組織が派手に観覧車を壊しちゃったから、しばらくはおとなしくしていることでしょう!トロピカルランドをオスプレイで攻撃なんて絶対にない!だってオスプレイは赤井さんが仕留めちゃったしね!



………そう言えば



「赤井さん、私からも聞きたいことがあるんですが…。」
「なんだ?」
「オスプレイって一機いくらするんですか?」
「………正確にはわからないが、◯◯くらいか?」
「!?そ、それってドルですか?円ですか?」
「円だな。」
「ちなみに………単位は?」
「億」



ぎゃぁぁぁぁああああ!!劇場版20作品目の興行収入より高いんですけど!?いくら自分が出てる映画がヒットしたからって!!この人!一機◯◯億するオスプレイを弾丸一発で撃ち落としたの!?



「あくまで本体の、だがな。」
「えっ!?…と、言うことは?」
「組織の機体はエンジン、銃弾、熱感知機能や赤外線など、あらゆる装備が整っていたから、恐らくは◯◯◯億はするだろうな。」



この人、シレッとした顔して、とんでもないこと言ってるよ?この人が撃った一発の弾丸で◯◯◯億が………。目眩がしてきた。



「まぁ、それくらいでは組織の財政はビクともしないでしょうけどね。」
「!?」



ちょ!?怖っ!!組織怖っ!!金持ち怖っ!!!



「全く、それだけの財政があるんですから、もう少し幹部の給料上げてくれても良いと思うんですけどね?」
「は?組織って給料制なの!?」
「幹部でさえ出来高制ですよ。」
「はぁ!?」
「数年前は時給だった。」
「ちょ、え!?」
「あの頃は大変でした。」



え?え!?



「クックククッ」
「プッフフ」
「………。」



だ、騙されたの?



「いや、あまりに悲壮な顔をしていたからな。」
「まさか、信じるなんて思わないでしょう?」
「………」



信じらんない!!!



………でも、二人が笑ってるから、いっか。



大変なことも辛いこともあったけど、今、ちゃんと笑えてることが一番大事だと思うから。



馬鹿笑いでも苦笑いでもなんでもいい。みんなが笑ってくれたら、私も嬉しい。




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