祝!50万人突破記念!!

□お酒とタバコは二十歳から!
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自分の両手を眺める。とても小さくて紅葉のようだ。この手にタバコの箱を持つと違和感しかない。とても背徳的である。

「はいはい、これは没収ね。秀一君にはこっちをあげるから、お酒とタバコは二十歳からね。」

名前がテーブルに細切りにした野菜を置いた。今日のドレッシングはゴマだれだ。

ポリポリポリポリ……。

向かいの席で足を組もうとして後ろにひっくり返った安室君がいる。……何事もなかったように座り直してコーヒーを啜っている。流石トリプルフェイス。こんなことでは狼狽えないか。

「バカにしましたか?いま、心の中でバカにしましたか?」
「いや、感心していた。」
「あーかーいー!!」

なにやら地雷を踏んだらしい。安室君を怒らせてしまった。小さな手でファインディングポーズをとっている。ふむ、久しぶりに相手をしてやっても良いか。

ジークンドーの構えを取ると安室君が飛びかかって来た。……が、俺の目の前で小さな拳が止まった。

どうやらリーチの長さを見誤ったようだ。俺と安室君の距離で届かないとは。想像以上に小さいな。なら、この勝負お預けにしようじゃないか。お互い元に戻ったら決着をつけ…。

「あーかーいー!!」

がむしゃらに飛びかかってくる安室君は小さな子供そのものだった。

「せーせーどーどーとしょうぶしろぉー!」

これで俺が手を出したらただの弱いものイジメだろう。仕方ない。

「また喧嘩?懲りないね。」

名前に止めに入ってもらうのが一番だ。

「これはぼくとあかいのもんだいです!あなたはだまっててください!」
「ふーん、へー、そーなんだ。」
「!?」

どうやら安室君は名前を怒らせたようだ。
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