チビー's(長編)

□目が覚めたら身体が!
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赤井side





朝、目が覚めたら、体が少しだけ成長していた。ボウヤより少し上、くらいだろうか?着ていたパジャマは小さくなっていて、袖も裾も全然足りなくなっていた。



リビングに行くとナマエが朝食の準備をしていた。この姿を見てどう思うか。俺としては元の姿に近づくことができて嬉しいのだが、子供がいきなり数年分成長したら気持ち悪いだろう。声をかけずにリビングの入り口で立っていたら、ナマエがこちらに気がついた。



「あ、秀一君、おはよ…う?あれ?なんか、違う?」
「少し、せい長したらしい。」
「ホントだ!服がツンツルテンになってる!んー、小学校低学年ってところかな?」



驚いてはいるようだが、嫌がったり気持ち悪がったりはなさそうで一先ず安心した。



「おはようごじゃいましゅ。」



安室君が目をこすりながら起きてきた。まだ、覚醒しきっていない様子だったが、俺を見て一気に目が覚めたようだ。



「にゃ!あかい!?にゃんで、おおきくにゃって!?」



俺は数年分成長したが、安室君は成長していないようだ。個人差があるのか?もとより、人間は縮んだり急激に成長したりしない生き物なんだが。この、非科学的な現象を解明するのは無理があるのかもしれない。



「おはよう。透君は変わってなかったみたいだね。」
「にゃんであかいだけ!」
「はいはい。そんなに睨んだって仕方ないって。朝ごはんにしよう?」



寝起きで早口な安室君は、舌が回らず噛みまくっていることに気がついているのだろうか?
成長した分、安室君がずいぶん小さく見える。…ふむ、庇護欲というのはこういったものに現れるのだろう。
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