蕎麦の名は。
□2話
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ピピピピピッ_____
鳴り響く機械音。
いつも ≠ニは違う音。
違和感にはまだ気づかない。
「 んー... 」
もうちょっと寝させろ
そんな感情を再び機械音が邪魔する。
ピピピピピッ_____
音を止めようと手を伸ばすと、布団ごと体が地面に落ち、激痛で目が覚める。
( 最悪の朝だ、 )
そこに違和感を感じた。
目を開いて周囲を見渡して驚愕する。
ここはどこだ?
目を覚ますと、見知らぬ部屋にいた。
さっきまで寝ていたと思われるベッド、散らかった部屋。
見慣れない環境に、頭が覚醒してくる。
ブブブ...
側にあった携帯が小刻みに震える。
この通知音には聞き覚えがある。
LINEの通知だ。
まだ?
送り主の名前は...
いや、待て。
天 ≠チて誰だ...
違和感が生じる。
違和感に気づく。
俺は...誰だ?
鏡を見る。
白い髪に切れ長の瞳、外国人のようなスッとした鼻。透き通った肌は色素が抜け落ちたかのような驚きの白さだ。
まさに イケメン =B
(さぞかしモテるんだろうな..)
男の俺でもそう思う。
俺はそんなイケメンになってしまった様で。
「 何が起きてんだよ... 」
分からない事だらけ。
そんな中で、ただ一つだけ分かったことがある。
「 学校行かねぇと! 」
壁に掛かっていた制服に着替える。
( ブレザーかよ )
大和の学校の制服は学ランだ。
今まで、ブレザーを着た経験なんて持ち合わせていない。
( ネクタイってどう結ぶんだ? )
スマホでなんとか調べて、結ぶ。
スマートフォンという文明の力に感謝しながら_____
リビングには食事が置かれていた。
今日、食事当番だっただろ。
今回は作ったが、次は忘れるなよ。
食べたら早く学校に行きなさい。
そんなメッセージまで添えられていた。
急いで朝食を食べる。
( 学校どこだよ... )
行くしかない。
「 いってきまーす 」