海を駆ける冒険者
□prologue
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「アイツだ!居たぞ!!必ず捕まえるんだ!!」
───それはある夜の出来事だった
とある島の森で少女は約三人の男から逃げていた───
『ハァ…ハァ…ッ!』
───少女の足音がする中、彼らは銃を構えた───
パァンッ!!
────咄嗟に目をつぶった少女はいつまでも来ない痛みに目を開けてみた────
『……ッ!?』
「大…丈夫か…!イヴキ!!」
『どぅ…し…て……ッ!
サクマッ…!』
────イヴキと呼ばれた少女の前には、彼らが撃った銃弾で足や腕から血を流しているサクマと呼ばれる男の姿があった────
サクマ「ハァ!…どう…し…てだぁ?
ハァ…!アイ…ツに…ハァ…ハァ!ユウに…頼ま…れ…たんだよ!!
ハァ…!絶対お前を…!!逃がせってなァ!!
アイツらの…狙いは…イヴキ
だ!
俺たちは…”仲間”として!!
お前を助けたいという気待ちは…一緒なんだ!!」
『……なんで…そこまでしてッ…』
────小声で呟くと、男は呼吸を整えると彼らに向かい、剣を構えた────
敵1「クソッ!邪魔が入ったッ…」
敵2「急いで倒して、あの女を追うぞ!!」
敵3「貴様そこをどけッ!!」
────そういうと彼らも銃や剣を構えた────
サクマ「さぁ!掛かってこいよッ!!」
『ダメ!ユウたちまで捕まってッ…!!』
サクマ「いいから!早く逃げろッ!!」
『……ッ!!』
────イヴキは涙を拭うと、その場から逃げ出す────
ドォォオオオンッ!!
────イヴキは海岸へ出て、小舟で海へ出ようとしたその時…先ほど逃げてきた場所の辺りから大きな爆発と共に爆風が起きる
ちょっとやそっとの爆発ではなく、予想を遥かに超え、森全体が火で燃え上がっていた────
『…ユウ…?…サクマ…?』
敵1「クッソ、アイツら手こずらせやがって!!」
敵4「居たぞ!海へ逃げようしてるぞ!!」
────先ほどより一人増えた敵たちは、イヴキを追いかけて来た────
『……ッ!!』
────しかし、彼らに追い詰められたイヴキは海に出るしかなかった────
敵3「待てッ!!!!!」
敵2「逃がすな!!!!」
────少女は真っ赤に燃えている炎を見ながら、徐々に島から離れていった────
そして……
数十年後───
『ふぅー!やっと着いた!!気分転換にカフェでも行こうかな?』
少女から女性に成長し、島を巡っている旅人、イヴキは新たな島へとたどり着いたのであった。
この後、ある人物に会うとも知らずに……。