《NARUTO》DREAM 短編

□忍術教えてっ!
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よおーし!!予習もばっちり!!

今日こそ分身の術できるようになってやる!!

私はそう心に決めて、今日も山の中の少し開けたいつもの場所で練習することにした。

「明日ツバキのことびっくりさせてやる〜うひひ」

ツバキとは私の友達で同級生である。

いつもペーパーテストの点数はいつもツバキの方が上で、しゃくにさわる。

しかもかわいいし…

そうなると当然ツバキの方が断然男子にモテモテだ。

ペーパーテストでおくれをとってる分、実技ぐらいはツバキのことを出し抜いてやりたかった。

「よおし!やってやんよ!!」

昨日何回練習したかわからないぐらいの分身の術を発動させる印を素早く結んだ。
もう体が完全に覚えていた。

すると、ボンっと音と共に現れたのは、
分身とは呼び難い、へなへなとした変な物体だった。

「あれ〜?おっかしいなぁ…
印は完璧なはずなのになぁ…」

何回やっても同じだった。


何回も術を発動させようとしていたのでさすがに疲れてきた。

「はーぁ、なんでだろー…」

私はその場に大の字になって寝転んで空を見上げた。

「私って忍向いてないのかなあ……」

悲しくなってぽつりとつぶやいた。

「でも、現役の忍の人たちも、みんな乗り越えたことなんだろうなぁ…」

よし!がんばろう! と自分を奮い立たせ、よっこらせと起き上がった。


すると、遠くから声が聞こえた。

「おっ、かわいい子はっけーん」

その声に振り向くと、里でよく見かける不良グループだった。

げ、やばい、と内心びくつきながらも、
ここは堪忍しておとなしくしとこうと思った。

「ねぇねぇ何してんの? お兄ちゃんたちとお茶しない?俺らちょうど暇だからさぁ」

「すみません、ちょっと用事あるんで帰ります…」

「おいおいつれないねぇ」

そう言って12歳の私はいとも簡単に成人男性三人に囲まれてしまった。

「ちょ、どいてください。帰りますんで。」

「いいじゃんちょっとぐらいよぉ」

と言ってリーダーと思われる男が私の手をつかんできた。

他の二人はかわいい〜などと言いながら私を囲んだまま動かない。

「はなしてください!」


いやだ!!お願い…誰か助けて…


そう思った瞬間、不良グループの中の一人が、ボコォ!!という音と共に10メートル先ぐらいまで吹っ飛んだ。


え…?!なに?!!
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