とある男と奇術師の話
□No.8
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ボ----ッ!!!
船の汽笛が島中に響き渡る。
〖只今を持ちまして第四次試験は終了となります
受験生の皆さん速やかにスタート地点へお戻りください
これより1時間を期間猶予時間とさせて頂きます
それまでに戻られない方はすべて不合格と見なしますのでご注意ください〗
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「んがっ……なに……終わりか……」
「いい加減起きないとこのまま犯すよサヤ♡」
「起きます起きますスタート地点までそりゃもう全力で走らせていただきます」
「うーん,残念♦」
「残念じゃねーわ,さっさと行くぞ!」
「はいはい☆」
アナウンスが聞こえた2人は立ち上がると猛スピードでスタート地点へと駆け出した
「あー,ゴンのやつ大丈夫だっかねェ。……ったくあんな可愛い子ぶん殴るって最低なんですけど?」
「つい☆」
「ついで済むならハンターなんざいらんわ!」
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2人がスタート地点へ戻れば他に10人の人影が見えた
その中にはサヤのお気に入り4人も揃っているようだ
「「サヤ!」」
「おー,お前ら!無事だったか〜」
名を呼ばれればヒラヒラと手を振りながら四人の元へ
「サヤこそ寝てばっかでちゃんとプレート取ってきたのかよ」
「俺だってやる時はやりますぅ〜」
「ほとんど寝てるくせしてよく言うぜ」
「うっせ!あー,クラピカにレオリオ。この間は悪かったなぁ,助けてやれなくて。
ま,合格のようでなによりだ
ゴンも無事でなにより。」
「致し方ない,サバイバルバトルならばああいう事もあって当然だろう。
気にしていない」
「まぁ死ぬかと思ったけどなァ!」
「まっさかァ,さすがに見殺しにはしねーよ。
半殺しくらいで止める」
「最初から止めてくれよ!?」
「レオリオなら平気かなって♡」
「ンなわけあるかぁ!!!」
「ね,ねぇサヤ!」
「ん?なーんですかゴンくん」
「俺の頬の怪我治してくれたのはサヤなんでしょ?」
「はてさてなんのことやら。レオリオと違って医療の学はねーんだけども?」
「……でも!」
「まぁいいからいいから。きっとカミサマかなんかが治してくれたんだって」
ぽふ,とゴンの頭を撫でながら柔らかく笑む。
「……そっか。わかった!」
ゴンも察してくれたのか,引き下がる
「さぁて,そろそろ次の場所まで行きますか。」