氷帝中心[SS]

□純潔未遂〜強姦魔は突然に〜
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 言われるがままに浴室へ足を踏み入れ、西園寺が扉を閉めたのを確認してから、シャワーのコックを捻る。
 彼が背中を流して貰おうと言っていたのを思い出し、スポンジを濡らしてボディーソープを数滴つける。
 揉み込むと泡立ったスポンジを持ったまま西園寺の方を向くと、丁度目が合ってしまった。
 
 「……背中流しましょうか」
 「ありがとう、嬉しいよ」
 
 扉側を向いて座る西園寺の背中は広かった。所々にシミや謎の斑点があり、その背中からは年齢を感じられた。
 西園寺が後ろを向いている今は、見られる心配も手を出される心配も消え、俺の心は少しだけ安堵した。
 
 「今まで何度か部下達に背中を流して貰ったけど、長太郎くんの力加減が一番だよ」
 「そうですか……」
 「もういいよ、泡を流してくれ」
 
 言われた通りにシャワーで泡を流すと、西園寺の身体からはほのかにローズの香りが漂う。
 そして、西園寺がこちらを振り返ったかと思うと、不気味な程に笑顔を向けてきた。
 
 「長太郎くんの背中も流してあげるよ」
 「お、俺は結構です」
 「まぁまぁ、後ろ向いて」
 
 手からスポンジを奪い取られると、無理やり向きを変えさせられ、俺が背中を流して貰う羽目になってしまった。
 
 「背中まで綺麗だね、長太郎くんの肌は真珠みたいだ」
 
 おかしな褒め言葉を言われたって、今は本当に嬉しくない。
 直接見ていなくたって、今俺の背中をじっくりと、舐め回すように見ていることは分かっているのだ。
 
 「お尻も綺麗だ。桃みたいで美味しそうだ」
 
 恐怖のあまり、全身が震えそうになる。背中に触れたスポンジで背中をまんべんなく洗われると、今度はくすぐったい脇腹の方を洗われる。
 
 「っ……」
 「くすぐったい?」
 「はい……っ」
 
 脇腹を執拗に洗われたかと思うと、脇や胸、腹などもゆるゆると擦られ、油断すれば甘い声が出そうになってしまう。
 どうにか声を出さないように集中していると、背中に密着感を感じ、とっさに振り返る。
 すると、両脇の間から西園寺の手が伸ばされ、後ろから抱きしめられる形になってしまった。
 
 「っ……!!」
 「大丈夫、そのままいて」
 
 胸に回された手は、泡まみれになった俺の身体をまさぐるように動き、止まったかと思えば、両手で乳首を弄る。
 
 「やだ、ぁ、っ……」
 「ふふ、見てごらん、前。私に乳首を弄られて感じてる長太郎くんが写っているよ」
 
 目の前には、壁に大きな鏡が貼られており、そこには西園寺に乳首を弄られている自分が写っていた。
 
 「嫌ですっ、やめてくださいっ……」
 「長太郎くんは乳首もおちんちんも桜色で可愛いねぇ……」
 「ひうっ!」
 
 スポンジを持ったままの手で下肢の中心を触られると、そのなんとも言えない感覚に身体が震える。
 膝裏から太腿、中心へとスポンジは進み、その手つきからは明らかに性的なものが感じ取れてしまう。
 
 「触らないでくださいっ……!」
 「あれあれ、生意気だね。生意気な長太郎くんにはお仕置きが必要かな」
 
 そう言いながら西園寺はスポンジを浴槽の蓋の上に置き、手で直に俺の性器を扱き始める。
 泡で滑りが良くなったせいで、何度も何度も擦られては、いやらしい音が浴室内に響く。
 
 「やだっ、離し、ってぇ……!」
 「気持ちいいんだ?おっきくなってきたよ?」
 「くっ……!ひぅ、んっ……」
 
 目の前の鏡には、西園寺に性器を擦られ、勃起しかけている自分の姿があった。
 恥ずかしい、普段から自慰もしないせいで感度は計り知れない。
 西園寺の余った片手で乳首を刺激され、快感のせいで下半身の奥へズクンズクンと響いていた。
 
 「最後に長太郎くんと風呂に入ったのは何年前だったかなぁ……。もう五年以上も昔になるかな。 あの頃は子供ちんぽだった長太郎くんが、まさかこんなに成長するなんて」
 「嫌ぁっ、やめてっ……」
 「昔からあまりにも可愛かったから育つまで待とうと思ったけど、ここまで大きくなるなんて思わなかったよ」
 「はぁっ……はぁっ……うぅ……」
 
 完全に勃起した性器が本当に恥ずかしい。
 そして、先程から背中に当たっている硬いものが西園寺の性器だと容易に想像がつき、不快感で総毛立つ。
 その間も、西園寺は永遠と話を続けていた。
 
 「今の長太郎くんを見てると、若かった頃の長太郎くんのお父さんを思い出すよ。目鼻立ちがハッキリとしていて、骨格も立派だ」
 「あぁ、はぁっ……」
 「そこに長太郎くんのお母さんの優しい顔立ちがいい具合に合わさって、今の可愛い長太郎くんが出来上がった……」
 「んぅぅ、っあぁ……」
 
 身体が、全身がゾクゾクして堪らない。西園寺に与えられる快楽で感じている自分が情けなくて、涙がポロポロと溢れてきた。
 
 「長太郎くん、イきそうになったらイくって言うんだよ」
 「やだ……はぁっ……言いませんっ……」
 「反抗期かい?まぁいい、気持ちよくなってくれればねっ」
 
 ガブリと首筋に噛みつかれ、俺は反射的に悲鳴を上げた。
 噛まれた場所を西園寺は吸引するように吸い、口が離れた時には、赤く内出血をしていた。
 
 「花が咲いたね」
 「あぁ……みんなに見えちゃっ……」
 「見せるんだよ、私との愛の証をね」
 
 休みなく与えられる刺激のせいで、何かが爆発しそうな感覚を覚える。
 ダメだ、嫌だ、西園寺の手なんかでイきたくない……!!
 
 「あぁぁ、手、離してぇっ……!!」
 「イっていいよ、長太郎くんっ……」
 「ふぁ、あぁっ、あっ……!」
 
 勢いよく飛び出た精液は西園寺の手を汚すだけでなく、俺の胸まで飛んで来た。
 ボディーソープのローズの香りと、精液の青臭い臭いが混ざり、いたたまれない気持ちになってしまう。
 吐精後の脱力感で、俺はバスタブに顔を伏せた。
 今、西園寺など視界にも入れたくない。
 
 「長太郎くん、すごく可愛かったよ。先に上がってるから、着替えてリビングにおいで」
 
 それだけを言うと、西園寺はシャワーで全身の泡を流し、浴室の中から出ていった。
 一人になると、西園寺の手の中で達してしまった悲しみで、俺の目からは涙が溢れ落ちた。
 乱暴に扱かれたせいで若干痛みの残る性器が、先程までの行為を何度も思い出させる。
 
 (お父さん、早く助けてっ……!)
 
 心の中で願ったのはいいが、助けに来てくれる訳もなく。
 重い足取りで浴室の扉を開け、タオルで身体を包むと、西園寺が渡してきたショップ袋を手に取る。
 そこまで大きな袋ではないので、ちゃんと着れるものが入っているのか不安になる。
 恐る恐るといった手つきで中身を取り出すと、その中身に絶句した。

 「ど、どうしてこんな物……っ」 
 
 気が動転し、ショップ袋ごと中身を落としてしまった。
 中に入っていたのは、淡い小花柄のピンク色に、繊細なレースやリボンが施されたブラジャーとショーツだった。
 有り得ない、西園寺は最初からこれを渡すためにうちにやって来たのだろうか。
 
 (おかしい、でもこれをつけないと裸で西園寺の前に向かうことになる)
 
 それでも、こんな女性用の下着をつけていくぐらいなら、タオル一枚で自分の部屋に直行すれば良い話。
 幸い家の設計上、リビングを通らなくても脱衣場から二階の自分の部屋へ向かうことが出来る。
 そこで、服を着替えてから父が帰ってくるまで寝て、ずっと部屋にいればいいのだ。
 
 我ながらなんという名案。俺はタオル一枚で身体を巻いたまま、足音を立てないように脱衣場を出て、静かに階段へと急ぐ。
 そろーっと忍者のように、階段を一段一段登っていくと、一番上に辿り着いた時には達成感のようなものを感じ、無意識に安堵の息を漏らしていた。
 
 (これでいいんだ、これで……)
 
 廊下に足を踏み入れようとした刹那、足首に感じる掴まれたような感覚。
 
 「ひっ……!?」
 
 突然のことに背中がサッと冷たくなり、心臓がバクバクと煩くなったのが手に取るように分かる。
 驚いて咄嗟に下を見ると、リビングにいるはずの西園寺が、しゃがみ込んで俺の足首を掴んでいたのだ。
 
 「長太郎くん、待ってたよ。あれ、プレゼントはつけてないの?」
 「つ……つけてないです……」
 
 驚きと恐怖のあまり、身体中の震えが止まらない。
 まさか見透かされて待ち伏せされているなんて、考えもしなかった。
 ブルブル震えて力の入らない俺の身体を、西園寺は立ち上がる際に、撫でるようにして下から指を滑らす。
 
 「お父さんが帰ってくるまで楽しもうね、長太郎くん」
 「嫌ぁっ……!誰かっ……誰か助けてくださいっ!!」
 「そう暴れないで」
 「誰かーっ!!」
 「窓も閉めてあるんだから、外には聞こえないよ。しかもこの家、楽器のために防音にしてあるんだろ?叫んだ所で、助けなんて来ないよ」
 
 この家はピアノやバイオリンなど、家族で楽器を嗜んでいるので、俺が生まれて少しした後に、防音の壁にリフォームしたらしい。
 そのことを思い出し、本格的に助けを呼べないんだと俺は絶望する。
 
 「怖がらないで、大人しくしていれば気持ちいいからね。さぁ、ベッドに行こうか」
 
 肩を抱かれ、西園寺は俺の部屋の扉を勝手に開ける。
 ベッドの上に俺を放り投げると、どこから取り出したのか、縄で俺の両足首とベッドの足を繋ぐ。
 手は動かせるが、足を複雑に拘束されて動けない俺を、西園寺はニヤニヤとした顔で眺める。
 
 「いい眺めだ」
 「っ……」
 「少し待ってなさい」
 
 西園寺が部屋から離れると、階段を下っていく音が聞こえる。
 暫くすると階段を上る音が聞こえ、再び姿を現した時には、西園寺の手には先程のブラジャーとショーツが握られていた。
 
 「さぁ、つけてあげるよ」
 「や、やめてっ……!」
 
 西園寺は俺の身体の上に馬乗りになり、タオルを剥ぎ取り、ブラジャーを装着しようと腕を掴んでくる。
 俺は必死に抵抗するがそれも虚しく、あっという間に逞しい身体とは似つかわしい、ひらひらの可愛いブラジャーが装着されてしまった。
 
 「うん、似合ってるよ」
 「くっ……」
 
 男にこんなもの、似合うわけがない。似合うわけがないのに……。
 今、西園寺の視界には、丸裸の状態にブラジャーをつけて両足を縛られているという、極めて変態じみた姿の俺が写っている。
 
 (どうしてこんな目にっ……!)
 
 また腕を掴まれ、今度は縄で腕を拘束されてしまう。
 腕も足も拘束されると思ったが、腕を拘束し終えたのを確認すると、西園寺は両足を縛る縄を解いた。
 
 「長太郎くん、お尻使ったことある?」
 「えっ……」
 「お尻、だよ」

 西園寺が馬乗りの体勢からどくと、恥ずかしいことに俺を四つん這いの格好にさせる。
 最悪だ、これじゃ西園寺にお尻が丸見えじゃないか……。
 そう思っていると、突如感じる後孔への違和感。
 
 「ひぃっ……!!」
 
 ぺちゃくちゃと音を立てて、西園寺が後孔を躊躇なく舐めているのだ。
 時には吸い付き、時には舌先を穴に挿入し。本来排泄の際にしか使わない場所を刺激され、猛烈な違和感にあられもない声が漏れてしまう。
 
 「すごい、お尻の穴まで桜色だ……。ゲイ向けの風俗だったら、数日でトップになるのも夢じゃない」
 「うぅっ……嫌だぁ……」
 
 ゾクゾクして身体に力が入らない。そのせいで、いつの間にか四つん這いの体勢から、西園寺に向かって尻を突き出すような体勢になっていた。
 
 「さてさて、そろそろ指を入れるよ」
 「ゆっ……指っ……?」
 
 振り返ると、自分の指に唾液をたっぷりとつけた西園寺が、その指をそのまま俺の後孔へと宛てがう。
 
 「いっ、挿れないでっ……」
 「どうして?私が気持ちよくしてあげるのに」
 「お願いします、挿れないでくださっ……あぁっ!」
 
 迷いのない手つきで、太い指が後孔に侵入する。内壁を擦られ、かき混ぜられ、直腸を弄られている気持ち悪さに涙が溢れてしまった。
 
 「狭いねぇ……。長太郎くん、どうだい?」
 「ひぐっ……ううぅっ、嫌……」
 
 本来指を挿れるような場所じゃないのに。無理やりこじ開けられていくそこは、西園寺の手によって徐々に柔らかくなっていた。
 一度指が引き抜かれたかと思うと、今度は指が二本挿入されて内壁を犯される始末。
 
 「大丈夫、ゆっくり息を吐いて」
 「いたい……やめてぇ……」
 
 二本の指を使って後孔を大きく広げられ、中で蠢く指が本当に耐えられない。
 俺は啜り泣きながら、うわ言のようにやめてやめてと呟くものの、西園寺の耳には届いていなかった。
 
 「だいぶ解れてきたな……挿れるよ」
 
 うつ伏せの状態から振り返ると、そこには禍々しく勃ち上がった西園寺の肉棒があった。
 それを固定するように片手で支えた西園寺は、勃ち上がった肉棒を俺の後孔へと宛てがった。
 
 (嫌だぁあ……!男なのに、あんなの挿れられたら……っ!)
 
 どうしても逃れたくて、ジタバタと抵抗してみたが、縛られている自分に勝ち目は無く、西園寺によって解された後孔に彼の凶器の先端がめり込む。
 
 「ぐぅっ……!」
 「先っぽは入ったよ?ゆっくり挿れるから、深呼吸〜深呼吸〜」
 「うああっ……!!」
 
 指とは質量も熱さもまるで違う凶器は、お構い無しに俺の身体の中心を割いて侵入する。
 大柄な男だと言うのに、挿れられ犯されているのだ。
 
 「奥まで入ったよ」
 「ぐすっ……うぅっ…… 」
 「何がそんなに嫌なんだい?長太郎くんはたった今、大人になったんだよ?」
 「そんなの望んでません……」
 
 涙のせいで顔をすり付けているシーツが濡れて冷たい。
 俺の内壁は、西園寺の肉棒を咥えこんで離さないと言わんばかりに吸い付き、ぎゅうぎゅうと締め付けていた。
 西園寺はそれが気持ちいいのか、荒い息を吐いて興奮している様子だ。
 
 「さぁて、どう犯してあげようかな……」
  
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