その他[SS]

□優秀な後輩はヤリチンである2
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こいつは何故、俺の部屋に来とるんやろ

「あの、夜分遅くにすみません」
「なんや急に。なんかあったんか」

あともう少しで絶頂やったんに。イケなかったせいで非常にモヤモヤする。
目の前のラフな格好をした財前光は正座をし、俺の前に座っているが、どこか挙動不審と言うか、慌てているようにも思えた

「今ちょっと追われてまして」
「仕事にか?」
「いや、人なんすわ」

...人ーーーー!!??
コイツなんでここに逃げてきたんや、しかもなんでここを知っとんねん。聞きたいことは山ほどあったが、
黙って話を聞くことにした

「俺が経験豊富やって話知ってます?」
「自慢か。知っとるわ、ヤリチン君」
「...まぁ知っとるんやったら話が早いっすわ。俺が手ぇ出した女の彼氏やら旦那が家まで押しかけて来たんで、ここに逃げてきました」

アホや、自業自得や。あまりのアホさ加減に目を細めていると、財前光は気がついたのか俺を睨んできた

「なんやねん」
「...すみませんね、オナニー中に押しかけて」
「!!?」

俺は思わず股間を確認した。もう萎えて勃ちあがってないし、衣類になんの乱れもない

「図星なんすね」
「っ...」

壁薄いねんからでかい声で言わんとってくれ...俺は心底そう思った。財前光はさっきまでの少し縮こまった態度ではなく、すっかり上に立ったようなニヤニヤ笑みを浮かべていた(それが美しく感じて腹が立つんやけど)

「なんなら俺が抜いてあげましょうか」
「しとったって言うてへんやろ...」
「顔、耳まで真っ赤にして説得力ないっすわ...俺に任せたら気持ちいいのに」

いやお前が暇つぶしにしたいだけやろ。おれは生まれてから今日まで性経験が全く無く、キスはもちろんセックスもした事の無い完全なる童貞処女である。それを今、たいして仲がいい訳でもない、自分のアホさのせいで押しかけられてここに来た奴に抜かせてたまるものか

「なぁ、ダメですか先輩」

詰め寄ってきた財前光は艶やかな表情を浮かべ、俺の胸の突起をふに、とひと押しした。そして、股間部に繋がる甘い刺激が身体を襲う。横の変態ヤリチンは女の胸を扱うように俺の乳首を弄ってくる

「なっ...なんや、ねん..」
「もういっそのこと開発したりますわ」

服を胸の上まで捲り上げられ、ぴちゃぴちゃといやらしい音を立てて財前光は俺の胸を舌先で弄る。余裕な顔で赤い舌を出し、乳首を刺激する姿には悲しいかな少し萌えた。時々聞こえてくる財前光のはっ、という声がまた興奮を掻き立てる。綺麗な黒髪に綺麗な顔。そんなやつが自分より下の人間の乳首を舐めているだなんて、ムービーに収めたいほどだった

「このまま...抱いてもいいですか」
「...それはぜっっっっったい許可せぇへんから」
「でも俺オナニーの邪魔したし、ちょっとくらい詫びって事で...」
「だからって抱こうとすんなや」
「あ、やっぱりオナニーしてたんじゃないですか」

財前光がようやく乳首から顔を離したと思い顔を見ると、涙目で少し頬を赤らめ、扇情的ともとれる笑みを浮かべ、

「...抱かせて」

と囁きのように小さな掠れた声で、ぽそりと呟いた

「え、でも、いや...」

俺がたじろいでいると、困ったような笑顔で財前光は「忘れてください」と俺が用意した寝床へ移動した
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