短夢
□【文スト】おかしい中島敦
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※知識はアニメのみ、口調その他分かりません
※「頑張れ中島敦」とは繋がってません
「名無しさんさん、お風呂入ってください」
帰って早々汚い宣言
普通そこは「お風呂にします?ご飯にします?それとも…」の流れではないのか
「そんな汚いか?」
今日は特別変な任務もしてないし、むしろ事務作業だけで体を動かしていないはずなんだが
「名無しさんさんは汚くないです」
顰めっ面で俺の背中に手を回し、胸元に顔を擦り寄せて深呼吸した
「…嫌な匂い。家に帰る前にどこで寄り道してきたんですか」
寄り道…特に寄り道らしい寄り道はしてないが、飲み屋の前を通ったら変な女の人に絡まれはした。すぐ連れの人が回収してくれたけど
その時の匂いかと自分で自分の匂いを確認するが全然分からない
「お風呂用意してあるので一緒に入りましょう」
「いや一人で入るわ」
。。。
その後は明日の仕事の準備を軽くしてから、彼の用意した飯を食ったので寝るまで寛ぐだけに
後ろで食器を洗う音を聞きながらソファーに座りぼーっとテレビを見る
番組がCMに切り替わった所でちょうど洗い物が終わる音がした
「そういや中島」
「敦って呼んでください」
「…中島」
「駄目ですあーつーし!」
ぷんぷんというように頬を膨らませる彼は引く気は無いのだろう
結局こちらが折れて敦と呼べば満足そうに俺の隣に座った
「名無しさんさんなんですか?お茶ですか?それとももう寝ますか?もう寝るのでしたら僕も寝るので腕枕して欲しいです」
「…なあ敦」
「はい」
くりくりと大きい目を俺に向けて、何を言われるのか待っている彼からは好意しか向けられなくて悪い気はしないのだが
「俺は探偵社の誰にも家の場所を明かしてないし、もちろん誰も呼んだことも無い。なのにお前はなんでここにいるんだ?」