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□コンテニュー
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「僕が…お前の、何故。」

「仕事でっ、なの!お願い。芥川居ないとどうにも成らないって、本当。」





事の始まりは三十分前。







…電話、不在着信…?




森さんから…だ。








お、メールも来てる。









遊園地に、逃走。何の事?
昨日の爆発の?あぁ、








え、遊園地?



え、

1人で…て、無理無理。







どうしよう…。



いくら私でも1人で遊園地って、無理無理。
相手が一般人だとしても、拘りじゃないけど。






寝起きで肌蹴たワンピースを気にも止めずにベッドに腰掛ける。
右手に持つデバイスはケタケタ嘲笑う様に見える。

末路か…。









それで、場所云々は兎も角内容は。

一般人と思われる人がマフィアの領地に爆弾を仕掛ける。
爆発寸前にマフィアの1人がGPS発信機を付けたらしくて。それで、その。
一緒に言ってくれませんか?」








そして、今に至る。





「僕が何故」





ああ、多分一人で行くのだろう。と気が乗らない乍肌蹴たワンピースを直し今日着ていく服を選ぶ。

地味なのでいいや。




「良いが、本当に遊園地か?」

「うん、私…。」
「えっ、良いの!?」




そして場所、時間等を決め通話を終える。

声が大きいと電話越しに聞こえた気がするが、そんな事はどうでもいい。仕事とは言えども。デートに近い条件の中だと考えると顔がその熱に耐えられなくなりくらくらする。

地味というか、シンプルなシャツ。コートを放り投げ、この前通販で買った今日の為にあるかと思える服を鼻歌交じりに選んでは放り投げる。窓から射し込む光は未だ完全に明るくないが、私の気分は予想最高気温を越していた程に迄昂っていた。
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