book
□Bad girl
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「ふじもとさーん寝転ぶー」
「んー」
この子はソロで亜弥ちゃんの妹分としてデビューした名無しさんっていう子。ちなみにあたしの恋人でもある。16歳のくせして21の美貴をドキドキさせる天才だ。その上あたしを甘やかすし嫉妬もさせる。
「名無しさん高校はどう?うまくいけそー?」
「わかんない。また退学になったら怒る?」
「あたりまえでしょ」
そうこいつはかなりの問題児。まぁ世でいう不良。芸能界に入ってかれこれ2年だけどまだタバコもお酒も抜けられてない悪いやつだ。それが事務所の人達にバレてないのも凄いんだけどねまぁ地元が同じ所のれいなに聞いた所結構有名な子だそうで同い年でもやって来たことは全然違うみたい
「あ、そーいや亜弥ちゃんがタバコやめろって言ってた」
「やめたって言ってて」
「やだよあたし亜弥ちゃんに嘘つけないもん」
「え、嘘じゃないって本当にやめたんだってば」
はぁー?ほんとに?絶対嘘だよ。だって1ヶ月前に美貴にタバコがやめれないって相談して来てたじゃん!
「ほんとにだよ?信じてよー」
「いやだね。だってそれで亜弥ちゃんに伝えて嘘だったら怖いもん。あたし亜弥ちゃんに殺される」
「だろーね。嘘だったら殺されるね」
いやいやいやなに共感しちゃってんのよ。あたしが死ぬんだよ?やだーとか言えっての
「藤本さん今日家いくねはーと」
「いやハートって自分で言うもんじゃないから。愛がありすぎてなるんだから」
「え、そーなの」
「いや美貴もわかんないけどさ」
「じゃあ言わないでくださーい。んぁー!!れーなに電話しないとっ!」
あぁまたか。名無しさんはれいなを可愛がっているって言っても同い年なんだけどね。てゆーかこいつは何かと周りから好かれやすいんだよ。例えば中澤さんとかごっちんとか亜弥ちゃんとか安倍さんとかもそーだしね。とにかく!!年上からも年下からも好かれやすいんだよ!
「ん?それ違うと。あたしが藤本さんに頼んだやつやけん。藤本さんは悪くなかよ。れーなでも藤本さんを悪く言いよったらくらすけんね」
え?美貴のこと悪く言ってんの?あんのっねこ!しっかりお灸をすえないとな!
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