short story(1ページ)
□拾い集めて、ZEROから!
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「カムクラくーん」
彼女はいつものはつらつとした笑顔ではなく、ちょっと悩んだ顔だった。少し顔を赤めて。
「...なんですか」
「好きです!今までよりずっと、昨日よりも、あっ、さっきよりもです!」
やはり、いつもの事か。カムクライズルは呆れてしまうと同時に笑いがこみ上げてきた
「...ふふっ」
カムクライズルは恋という感情を知らないから。伝えても無駄なのに。
「?」
「僕もです...って言って欲しいのが見え見えです」
「えー...だって...好きなんだもん」
頬を赤く染めたまま、彼女は言う。
カムクライズルは彼女は嫌いではない。ツマラナイ訳では無いからだ。
でも、彼女は「舞」は。世界の希望と謳われる未来機関の人間なのである。
そんな彼女が自分を好きになる訳が分からない。僕は。日向創ではないのに!
「なぜ」
「僕を愛するのか。かな?えへ、話すと長くなっちゃうよ 軽く一時間?」
「はぁ もういいです...」
「そう...それでも」
分からなくても。
「何度だって伝えてみせるから。」●●