恋の魔法

□序章
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リン、リン


静寂の中で優しく鈴の音だけが響いてる


ーー夜ってとっても気持ちい。



リン、リン


白い陶器のような足首が軽やかに動く

その動きに合わせて、足首についた鈴も艶やかに揺れた



ーーこうやって、何もかもを忘れて踊っている時が一番好きだ
一番自由で、気持ちがいいから

誰も見てない、月だけが私を見ている


リンリンリン


みゃ〜



猫の鳴き声とともに、ちがうリズムで鈴がなった。


「ミィー、あなたも踊りたいの?」


猫の鳴き声につられて、踊っていた少女は動きを止め、愛しそうにミィーという名を囁きながら抱き上げた。



がさっ



足音らしき音が聞こえ、ミィーは少女の腕をひょいっと飛び降り、音のなる方へと獲物を見つけたように走って言った。


それにつられた少女も、ゆっくりミィーの後を追い出した。



「あれ、見失っちゃった…ミィーどこいったの」


シャリン


どこからかミィーの鈴の音が聞こえて来て、音の鳴る方へと足を運ぶと、そこにはウサギを追うミィーの姿があった。


ーーミィー!



少女は呟き、後を追った

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