◇つかの間の夢◇
□変ラボ
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私は、変ラボがけっこう好きだった。
─なんで終わったの?
─ていうか
─貴久の企画は なんか女の子の絡みが多かったね。
─沢山の女の子を胸キュンさせて楽しかった?
_女子高生の回は楽しかった?
─本当にまだ制服イケてると思ってるの?
─ねぇ、オッスー!(笑)
・
・
・
以上が私の心の声です。
「──ミホ、何考えてんの?」
目の前で貴久が、もぐもぐ私が作った夜食を食べながら 聞いてくる。
今日も夜中いきなり来ましたよ…はい。
「何 考えてると思う?」
「んー、まっすーてば 今日も来てくれて嬉しい!」
「ブッ ブー!」
「今日も貴久 カッコいい♡」
「全然 ちがう」
「ヒントは?」
「んー、 変ラボ」
「変ラボ?? あっ 変ラボで他の女の子と楽しそうだったから···
やきもちだ!」
「···まあ、そんな感じ」
「ええっ」
貴久がびっくり顔したと思ったら
いきなりガタッと立ち上がる
「ミホごめんっ!」
謝りながら、手を合わせて思いっきり頭を下げる。
「貴久…?」
「仕事とはいえ、ミホに嫌な思いさせて ごめんね…」
情けない顔して言う貴久。
─な、情けない!
「(簡単に)謝らないで。
いいの 仕事だし…」
顔をあげた貴久を見ると、ニヤニヤしてる。
「··俺にやきもち焼いてくれて 嬉しい··」
「─は?」
「めちゃくちゃ 嬉しーー♡♡♡」
めっちゃいい笑顔で 私を抱きしめる
思わず たくましい胸板に顔を埋める。
あったかい··
ふふっ
こーんなに想われてるから
私 全っっっ然 大丈夫なんだよ、貴久♡