◇つかの間の夢◇
□2017 ツアー
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
「来ちゃったー♪ミホちゃ〜ん」
合鍵で 中へ入る
飲み会の帰り。
ついつい会いたくなって
ミホん家来ちゃった♪ エヘ
フワフワ程よく い〜い気持ち
ついでに彼女と ﾑﾌﾌ♪ いい気持ちになろ〜♡
リビングに行くと
···彼女は泣いていた
一気に酔いが覚める
「何？どーしたの！？」
『う····う 貴久〜 ···おち た』
「へ？」
『落ちたの···落選、したの·····』
話が見えない。
とりあえず顔が見たいから、俺の手のひらでミホの顔を包みこんで 見つめる。
「 ミホ ちゃんと俺に、話してみ？」
息が整うまで 待って
暫くすると、ミホが潤んだ瞳を向ける
『ツアー··· 申し込んだの···· 全部っ 落ちたよぉ〜』
そう言って、また瞳から涙が溢れた。
「え NEWSの？」
『うん···』
「ファンクラブ····ミホ入ってたの⁉」
『うん····』
小さな声で、内緒で と付けくわえる。
「そっか···」
ギュッて抱きしめて 背中を優しくさする
びっくりしたけど なんか嬉しい。
「ホラ、目の前で 俺 良く歌うじゃん？それで良くない？」
──なんつって。
『──違うよっ！ 全然違うもん‼ ツアーの貴久はNEWSのまっすーだもん』
「じゃあ、目の前の俺は？」
『ただの····彼氏』
「ひでーな オイ(笑)」
『ファンとして ···ツアー、応援したかった』
彼女の気持ちが、メチャクチャ 嬉しい
「ありがとう 愛してるよ ミホ」
涙で濡れてる瞼に、頬に、ゆっくり口づけする
『貴久····』
くすぐったいって、笑ったミホが
愛しい
そして
ちょっと興奮したなんて···言えねぇ///