お前ら、準備はいいかァ!!(longdream)

□第8章 3人の後輩
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…………………………………………………………………。






…………………………………………………………。





「…………な、な、な………………??!!」














「せんぱい、みーつけタ♥」










―――――――――――――――――――――――

「…………浅倉?一体、どうし「ニオォォォォォォォォ!!!!!」…………ほぶっ?!」

荒々しく扉を開け中にいたニオを殴る。

「…………綺麗に決まったな……」

「……今日も浅倉は騒がしいな」

「…………浅倉。痛いぜよ」

「すまん」

…………条件反射で謝ってしまったが、考えてみると、アタシなんで今ニオを殴った?んー……

「んで、どうしたんじゃ?」

「………あ、そうだった!おい、ニオてめぇのせいだぞ!!」

あ、殴る必要あったわ。ちょっと、綺麗に右ストレートが決まりすぎて忘れてたけど。

「は?」

「てめぇがあんなこと言ったせいで"悪夢"見るようになったじゃねぇか!!!」

「…………ついに、頭が可笑しくなったんか?」

「いや、こいつの頭が可笑しいのは元からだろぃ」

「お前らに言われたかないわ!!!」

「……………ごほんっ。それで?浅倉。あんなこと、とは一体なんのことだ?」

「…………………こいつがな、『無理す、」

「………!!!ちょお、黙っときんしゃい!」

「………ふがっ?!」

え、なんで口塞がれたんだ?!てか、最近口塞がれすぎじゃね?!

「どうした仁王」

「い、いや、おまんらには関係ないぜよ」

「……………!!……………!!(離せよ!!この野郎!!)」

「………ちょっと、こいつ借りるナリ」

「………………………!!(離せってば!!)」

「ああ。しかし、あまり長くならないようにな」

てか、珍しくニオが焦ってるな……。口塞がれてるせいでほとんど密着状態だから、なんとなくニオの心拍数があがっていくのを感じることができるんだが。

そんなことを考えつつニオに連れ出される。

「…………ぷはっ!………お、前らな!!口塞ぐの大好き人間かよ?!」

「じゃあおまんは、ベラベラ喋るの大好き人間じゃな!」

ネームセンスなさすぎだろ?!

「うっさいな!!………てか、あの場面で口を塞ぐ必要なんてあったか?!」

「あった」

「何?『無理はせんよ、」

「その言葉を口にするんじゃなか!!」

「自分で言っときつつ、恥ずかしかったのかよ………」

色白の肌が赤くなってる………。うわぁ…………。

「いや、俺のキャラじゃないなと思っただけじゃ」

「…………えぇぇぇ…」

「というか、そんなことはエエじゃろ!悪夢は一体なんだったんじゃ?」

「そうだそうだ!!あの一件から、マジもんの水留(ツヅミ)が……………」

「………ツヅミ?」

「………あー、アタシの後輩。この前柳生に話した」

「なるほど。それで?その後輩が出ただけで何が悪夢だったんじゃ……?」

「……………腹が血まみれの水留がニタァって笑ってて、『せんぱい、みーつけタ♥』って言うんだ……。それが、ここ二日ずっと続いてるんだよ………!!」

あの時の水留の顔は二度と忘れないと思う。そんぐらい怖かった。

「……………なんかすまんかった。てか、俺がアレを言ったあと、おまん何を思ったんじゃ?」

「……………そこら辺はノーコメントで」

「………教えてくれんの?」

………こいつ、狙ってやがるな。一般女子のキュンとするツボを押さえてやがるな。しかし、

「………ニオ、キモイ」

素直に言っといた。アンタにそれは似合わないよ、うん。

「スパッと言うんじゃな、おまんは」

「当たり前だろ?アタシを誰だと思ってる?」

「そうじゃったな。中身が野郎思考ならきかんのか。………中々厄介じゃな」

「…あ?なんのことだ?」

「……いや?なんでもなかよ。そんで、ほんに教えてくれんのか?」

「まあ、アタシの弱味だから教えないよね」

「ふうん。残念じ、」

「まあ、聞かれちゃったもんはしゃーないけどねぇ。盗み聞きなんて汚い手を使うじゃない、ニオ」

「……………なんじゃ、そのこともバレとったんか」

「気配の察知なら、誰にも負けないわ」

「………前世は忍者か何かじゃったんか?」

「さあ?どうだろうね?」

…………まったく、こいつも中々汚い手を使ってきやがる。聞かれたな、と思ったときはさすがに焦ったわ。なにせ、

「じゃが、気配を察知しつつも口に出しとったっちゅーことは、聞かれても良いってことじゃったんか?」

「…………それは、だな。こう、ポロっと言っちゃったから…ほぼ無意識」

こういうことだから、ね。

「ふうん。そんで?俺にどうしてほしいんじゃ?」

「どうしてほしいって?」

「何かしてほしいから、言ったんじゃなか?」
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