story

□初恋
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黄金の瞳を持つ者は
異端児と、言い伝えられている。

あんなに綺麗な色なのに
何故なの?といつも疑問に思う。

いざ本人と出会う時が来たら
その答えが分かるんだろうか。









私は幼い頃に親を亡くした。

そこから間も無く
金髪垂れ目さんに拾われる事になるのだけど…

私は今、ここ『慶雲院』に居る。













→→act.1 初恋。









「あれ?出かけるの?」

珍しく外へ出る三蔵を見て
パタパタとかけよった。



「あぁ。
…いい加減煩ぇ」

何がだろう?と思いつつ
ちょっと待って!と急いで身支度をする。



「ハイ!行こ!」

一瞬で準備してきたヒカリに呆れ顔をする





「どうせ、
置いてくってもついてくるんだろ。」

「えへへ、バレた」

「フン勝手にしろ。
言っとくが…自分で歩けよ」



最後のその台詞に、
子供扱いするなー!と叫ぶ。が、
これを後々後悔する事となった…














ーーーーー


「さんっぞ…ッ!」

「何だ」

「はや…、
待ってよー!!」

「はぁ…阿保かてめぇは」

お決まりパターンなコレ
に三蔵は飽き飽きして居た
体力何て無いくせに無駄について来たがり。
結果それで自分がおぶる羽目になるのだ。



「たまには最後まで歩け!」

「う…休憩!じゃあ休憩しよ!」

「チッ…」

まぁおぶって歩くよりはマシかとその辺にあった木影に移動した







「はー!生き返る。
五行山?だっけこんな山頂に
本当に誰か居るの?」

水をぐぐっと一気に飲み干し
ずっと気になってたであろう疑問をぶつけた

「知らん。
来る時ジジィが言ってただろ」

煙草に火をつけながら
フーっと息を吐いた。



ただこの鬱陶しい声の元を突き止め
一発殴らんと気が済まない。
頭に響き渡るような、知らない声



「確かに…でもさ500年間生きる魔物って…
どうするの三蔵ッ!
ものすっごいの出てきたら!」

単純に考えて人ではないし、だとしたら妖怪?
でも何でわざわざこんな山頂に。



「フン…終わりだ行くぞ」

「えー早くないですか」









だがそこからは早かった
時間にすると10分くらい



「ッー?」

「ん。風つよ
…おふだ?」

その風と一緒に飛ばされて来たのは白いお札
<飛ばされて来た方角には
既に三蔵がいる。





私はその光景に、息を飲んだ。



岩で出来た牢屋に
お札が貼り尽くされている。

三蔵が誰かと会話している



「!!まさか…?」

ゆっくりとそこへ歩みより中を覗く

すると其処には、
私と同じくらいの歳の子供が



大きな黄金の瞳で
こちらを見上げて居た








黄金の瞳を持つ者は
異端児と、言い伝えられている。

あんなに綺麗な色なのに
何故なの?といつも疑問に思う。



何故なら…

心が奪われる程に
綺麗だから。




















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