wrwrd 短編集
□ゲーセン
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※甘々です
今日はシャオロンと初デートする日。
目一杯のお洒落をして、新しい服も買ったのにシャオロンは鈍感なのか私の変化に気付いてくれなかった。
「シャオちゃん、この服見てよ」
スマホをいじるシャオちゃんの前で服を見せてみると「おう、似合っとるな」とだけ返ってくる。
そしてまたスマホに目を移して。
生返事だ…
sha「で、デートって言っても何処行くんや?ラ○ホか?」
「そんな不健全な所に行くか」
とツッコミを入れるとシャオちゃんは悪戯な笑みを浮かべて「そうか」と言う。
当たり前でしょ、と言おうとした時シャオちゃんの動きが止まった。
sha「おっあんな所にゲーセンあるやん、行こ?」
.
.
「シャオちゃん…」
シャオちゃんはUFOキャッチャーは弱い癖にパンチングマシーンやタイミング系のゲームで好成績を取ってくる。
流石ゲーム実況者って感じだ。
その甲斐あって私の手はお菓子やゲームコインなどの景品でいっぱいになった。
「何時までやるの」
sha「もうちょっとだけやらせてや」
ゲームは良いけど次の場所にも行きたいのに、
なんて思いながら子供のように燥ぐシャオちゃんを見ていると、画面越しにシャオちゃんと目が合った。
綺麗な琥珀色の目。
吸い込まれそう。
と考えていると急にシャオちゃんから話し掛けられた。
sha「退屈そうやな。次の所行くか?」
コクッと頷くとシャオちゃんはゲームを中止し、ガンシューティングの前に足を止めた。
sha「最後に二人で遊んで行かん?」
「これで最後だからね」
ハンドルに手を掛けて画面を覗き込む。
銃を構えてゾンビを打つだけの簡単なゲームと説明されているけれど、実際は相当難しい。
まあ、協力プレイだし、ハイスコアを取ってシャオちゃんを驚かせようと銃を構えると隣で「っしゃ片付けたるわ」とご機嫌なシャオちゃんの様子が目に入った。
可愛いな、なんて思いゲームがスタートする。
sha「お前、二丁拳銃とかズルいぞ」
「だって拾ったんだもん」
なんて言い合って調子に乗った結果。
…惨敗しました。