Novel.1
□隠したもの
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犯人の供述通り凶器を回収し警視庁に戻る。
「ようやった」と目暮は褒めてくれ、ココ最近残業のすごく多かった高木と佐藤は少し早く帰れることとなった。
「ねぇ、美和ちゃん、今日こそは」
そんな捜査一課の男達の誘いを断り、500m先のコンビニに止まってる高木の車を目指す。
警視庁から相乗りして帰ると次の日高木が取調室に消えるのは恒例となった為だ。
無事合流し、高木の家を目指す。
「あれ?佐藤さん顔が赤いですよ?熱ですか?」
そういえば今日1日体調が優れない気がする。
「はい、体温計 」
この車は物置か、そんなことを思いながら、渡された体温計を脇に挟む。
すぐに音が鳴る。
37.6℃。そりゃしんどいわ。
ひとり心の中で突っ込みながら表示を消し、高木に返す。
「どうでした?」
聞いてくる高木を不安にしたくなくてとっさに嘘をつく。
「36.6℃よ、平熱平熱。それより少しだけ寝ていい?朝早かったから眠たいわ」
そう言い佐藤は眠りに落ちた。