STORY 長編
□新学期
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春―…
桃色に咲き誇る桜が風に揺れている
今日から３年生。
この学校で過ごす最後の１年が幕を開ける
始業式が終わり校長の長い話にぐったりしたようすで生徒達が席に座っている
３年生になるとクラス替えがあってもほとんど顔見知りで、みんな和やかに話している
「おい鈴木〜聞いたか?今度の俺らの担任あたらしい先生らしいぜ」
「まじで?どんなやつ来るのかな〜?」
「さぁ?」
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が鳴り響く
廊下から足音がしている
コツコツ
「ヒールっぽいな、女なんじゃね〜の?」
「まじで?!うっひょっひょ〜」
ドアの小さな曇りガラスに人影が止まった
バァァーン
「!!!!」
ドアが激しく開かれ生徒たちはビクついた
そこに現れたのは
スラーとしたスタイル
真っ黒のエナメルの長い上着
銀色の髪の毛が胸あたりまである
目がキリッとしたきれいな顔立ちの人である
だが、先ほどまで騒いでいた佐藤は拍子抜けしたようで口が半開きになって目をまるくしていた
そう。そこに現れたのは
男だった。
男が教壇にあがると生徒たちは、この新しくやってきた先生に目を向けていた
沈黙が破られた
「う゛ぉぉい!!!何見てやがるんだぁ!?!?こっち見んじゃねぇ!!!!!!」
(((え!!??)))
生徒たちは困惑した
「オレはオメェラの担任をすることになったスクアーロだぁ!!!!オレに逆らうヤツはたたっ斬るぞぉ!!!!!」
イキナリの脅迫に生徒たちはビビりまくる
(((なんだよコイツ…!!!!)))
「質問あるやつはいるかぁ!?」
「はい」
好奇心旺盛な女子である坂本アスカが手をあげた
「スクアーロ先生はー「気安く呼ぶなぁ!!!!」」
(((は!?)))
またも生徒たちは固まる
「スクアーロ様だぁ!!!!!」
(((校長なんでコイツ雇ったんだよ…)))
「す…スクアーロ様は、何の教科を担当するですか?」
「様づけすんじゃねぇ!!!教室では先生と呼べぇ!!!!」
(((どっちだよ!!!!)))
「オレの担当は剣技だぁ!!!!」
(((意味不明!!!!!!!)))
「最初に言っておく!!!!オレはガキが嫌いだぁ!!!!学校は嫌いだぁ!!!最も嫌いなのは職員室だぁ!!!!」
(((教師になるな――!!!)))