STORY 長編
□体育祭
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天気は快晴。
温度も最適。
グランドでは汗が光る。
青春の秋―
今日は最大の行事である体育祭。
3年V組の生徒たちもまた学校最後の体育祭で青春を謳歌しようとしている。
「「行けぇ―――!!!カンナズビィー!」」
100メートル走、最終走者カンナズビィーがスタートした。
「うわぁ!!!やっぱりカンナズビィー最後だぁ!!!!敵転けろ!!!」
「う゛ぉおい邪魔だぁぞぉ!!!!」
「せっせんせい!!???」
トラックに入ってきたのは…スクアーロ先生!!
「「先生何してんの――――!!??ι」」
スクアーロ先生は他のクラスの生徒の走るトラックにビー玉を大量に転がしていた。
「うわぁ!」
「わあ!」
ビー玉を踏んで続々転ぶ他クラスの生徒たち。トラック内は騒然となった。
「「きたないやり方だ…………。」」
「でも鈴木見ろよ!!カンナズビィーが1位だぁ!!!」
「おぉ!!!本当だ!!」
かなり離れた距離で最後を走っていたカンナズビィーはいつの間にか1位になっていた。
「先生ありがとう!初めての1位だよ!」
満面の笑みでカンナズビィーはゴールテープに向かって走る。
が…
「う゛ぉおい!!!!1位は渡さねぇぞぉ!!!!!」
スクアーロ先生が髪をバサバサと揺らしながら物凄い勢いでゴールテープを切った。
「残念だったなぁ!!!!」
(((何しに来たんだ―――――!!???)))
カンナズビィーはうっすら涙を目に浮かべ、そのままテントの端で体操座りをした。何かを呟きながら…。
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