STORY 長編

□ハロウィン
1ページ/3ページ


「「トリックオアトリート!!」」


今日はハロウィンパーティーが開催される。生徒たちは思い思いの仮装をして集まった。

「まっつばやしぃ〜!」

「お、佐藤。何度も言うけど俺鈴木な」


ポンチョ姿の佐藤。


「おぉ!鈴木!カッコイイ!!」


鈴木はYシャツに黒のマント姿だ。


「スーパーマンだろ!?」


「違う!!Sとか書いてないだろ!!」


「あぁ〜アンパンマンか!!」

「何で!?違うから!!ドラキュラのつもり」


「カッコイイ!!鈴木すき!!」

「軽っ!!気持ち悪いわ!!」


「OH!鈴木〜!」

「アンジェラ!」


アンジェラはトンガリ帽子に柄の長いホウキを持っていた。


「アンジェラは魔女スタイルか〜」

「お菓子は貰った?」


「いや今から」

「そう、じゃあまた後でね?See you」



「みんな色々仮装してるな佐藤……ってアレ?」


先程まで隣にいた佐藤の姿がない。

鈴木が回りを見渡すと、クロスのかかったテーブルの下に佐藤のポンチョがちらりと見えた。

鈴木はクロスをめくると佐藤が体操座りしていた。


「佐藤何してんだ?」


「………すずきくん」


「暗ッッ!!!!しかも君づけ!?」


鈴木は佐藤を引っ張り出した。


「どうしたんだよ?」


「……アンジェラ鈴木しか呼んでなかった……」


「えιそうだっけ?」


「そうなんです……」


「まぁ…ιあれだよ!佐藤の事が気になるから逆に呼べないってやつ!!ι」


「そーいうことだったのか♪」

直ぐに元気を取り戻す佐藤。


(単純で助かった………)


「アンジェラ可愛いな〜!!鈴木ごめん!!」

「え?何が?」

「俺お前の気持ちに応えられねーわ!!」


「はい?」


佐藤は鈴木の肩に手をおいた。


「いい人見つけて幸せにな!」


「何で俺フラれたみたいになってんの!?好きとか言ったの佐藤の方じゃん!」


「え?鈴木そっち系だったの?」

そこに現れたのは猫耳をつけたカンナズビィーだ。


「カンナズビィー!いや違うから!!」


「カンナズビィー鈴木を苦しめてしまったよ俺」

「佐藤……仕方ないよ!こればかりは」


「いや違っ!!俺は女好きだから!!」




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ