STORY 長編
□夏休み〜肝試し編〜
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ヒュー…
夏にも関わらず寒さが肌に染みる
あたりには無数の墓石。
ここは幽霊が出るので有名な墓。
不気味に夜の虫やカラスが鳴く。
そこに3年V組の生徒達はいた
「ね…ねぇ大丈夫なの?ここ…本当に出るんでしょ…?」
「Oh…怖くなってきたわ…」
「大丈夫だろ…。つーか言い出しっぺの佐藤が来てねぇじゃん!何してんだ?遅ェな。カンナズビィー知らない?」
「しっ知らないよ―!! まさか…ここに来る途中にお岩さんにでも連れて行かれたんじゃ…」
「えぇ!?俺、お岩さんに連れていかれたの――!?」
「いや推測だけど…って佐藤!いつの間に来たの!?」
「俺まさか…
死んでる!!??」
「いや生きてるだろ!!!今いるじゃん!!!」
「実は今の俺は幽霊かも…」
「自分の存在くらい分かれよ…」
「佐藤どうして遅れたの?Why?」
「いや〜来る途中に着物来た女の人に会ってさ! 顔が溶けちゃって瞼の上が垂れ下がっちゃって大変だって愚痴言うから〜話聞いてあげてた!」
「「「それお岩さんだよ!!!!」」」
「それで…本当にするの…?肝試し…。」
「もっちろ〜ん!夏といったら肝試し!な!カンナズビィー」
「酷いよ…佐藤…。俺には肝試しやるなんて一言も言ってなかったじゃん!グスッ」
「泣くなよ〜!だって肝試しって言ったらカンナズビィー来ないだろ?」
「当たり前じゃん!!!グスッ」
「カンナズビィーさ、佐藤になんて言われてきたの?」
「グスッ…突然さっき電話がきて
『カンナズビィー俺だ…!緊急事態だ!レインボーブリッジが封鎖された!今すぐ墓にこい!』
って…」
「「「お前その呼び出しでよく来たな!!!!」」」
「だって…緊急事態っぽかったし…」
「人良すぎだよ…」
「やっぱ真っ暗な墓場は怖いな〜!俺怖いから鈴木の服の裾握ってるわ!」
「女子か! で、佐藤、肝試しって何すんの?」
「墓の突き当たりにある墓に、まんじゅうが置いてある!それを食べたらおしまい!鈴木…怖いよ〜!」
「そのまんじゅう誰が置いたんだろ…?」
「俺が昨日の夜中一人で置いてきた!」
「強ェじゃん!!!今更怖がるな!!!」
「あ!!そっか…!いや〜そんときは必死だったからさ〜!肝試しってなると怖さが♪」
「つか…いいのかよ?勝手に墓にまんじゅう置いてきて」
「おう!そこ俺ん家の墓だから♪」
「佐藤ん家の墓かよ!!!」
「でもそれ…お供え物でしょ…?バチ当たらないかな…?」
「大丈夫だよカンナズビィー!俺の手作りまんじゅうだし♪」
「女子か!!!」
「墓の中のばあちゃんにもちゃんと昨日の夜許可もらってきたし!」
(((…え?)))
「さぁ行くぜ!!出発しんこ〜!!」
元気な佐藤と、佐藤の発言に違和感を感じる鈴木、カンナズビィー、アンジェラ、アスカの5人は肝試しを始めた
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