STORY 長編
□体育祭
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「次の競技は学級対抗リレーです」
「おい!V組3人しかいね〜じゃん!もう1人誰だ!?」
「Oh…確か佐藤じゃないかしら?」
「佐藤?!あいつは……あぁ!!!」
佐藤を探していた鈴木の目に写ったのは、砂場で遊ぶ佐藤の姿。
「おい!!!佐藤何してんだよ!?」
「鈴木〜見てみて!お城〜」
砂場で作っていたのは全長1メートルの砂の城。
「凄すぎる……とか感動してる場合じゃない!!運動会で砂遊びすんな!!学級対抗リレーだぞ!!」
「え?オレ出る競技?」
「出るよ!!早く!!」
「は〜い」
佐藤はスキップしながらフィールドに入っていった。
「大丈夫かよ〜ι佐藤アンカーじゃん」
ピストルの音と共に選手がスタートした。
「あぁ〜やっぱりV組ビリだ…」
V組はブッチ切りのビリである。
「学級対抗リレーは得点めちゃめちゃ高いのに…ι終わったな…」
ビリのままバトンは佐藤に回った。
「う…ウソだろ…!?佐藤…」
「「「足早ッッ!!!!」」」
佐藤はグングンスピードをあげ、次々に抜かしていく。
突如訪れたチャンスにV組の生徒たちは盛り上がる。
「「「行けぇ!!!」」」
そしてそのまま佐藤は1位になりゴールテープを切った。
テントからは大歓声があがる。
「まさか!佐藤があんなに足早いなんて思わなかった!!よし!これで勝負はわからなくなったぞ!」
次は最後の競技…“玉入れ”である。
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