STORY 短編

□誕生日
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黒曜ランド―

7月27日11時59分。
もちろん真夜中とあって静けさが漂う。

その黒曜ランドでまだ眠らずにソワソワしている者がいる。


「5…4…3…2…1」


日付が変わる。

7月28日 0時00分。


「誕生日らびょん!」


珍しく嬉しそうに微笑むのは
城島犬。


そう、7月28日はこの城島犬の誕生日。
誕生日が待ちきれずに日付が変わるのを待っていたのだ。



日付が変わったのを確認し、犬は寝床についた。













翌朝―


ドキドキしていたのか、犬はいつもより早く起きた。千種も髑髏もまだ目を覚ましていない。


「早く起きないかな〜」



誕生日。何かを期待してしまう1日である。




「あれ?犬起きたの。珍し」


「千種!お早いんらびょん!」


「…何語?」


「オレ語らびょん!」


「今日何かあるの?」


その言葉で犬の顔がみるみる悲しみの表れた顔になる


(千種…今日が何の日か忘れてるびょん!!!)


「何。その目?」


「…なんでもないびょん!!」



「犬、千種おはよ…」


「あ、クローム。今日何の日か知ってる?」

(そういえば髑髏もオレの誕生日知ってるびょん!!)


「え…?7月28日…?」


「犬がそわそわしてるんだよね」


考え込む髑髏。

落ち着かない犬。


「………あ。」


(キタ!!)



「分かった?」


「…うん。…今日、黒曜スーパーがバーゲンセール」

「あぁそれでか。」

「違うびょん!!!!」


「…違うの?」


「じゃあ何。」


「もういいびょん!!」


そういって半泣き状態の犬は黒曜ランドを飛び出そうとした。


「待って!犬」


千種が引き止める。



(やっと思い出したのか…!?)

期待に満ちた目で千種を見つめる犬。



「出かけるならバーゲンセール行ってきて」


「…(泣」



涙を拭って犬は千種から渡されたお金を握って飛び出した。



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