薄桜鬼『桜恋録』1

□No.1
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見覚えのある着物。

見覚えのある襟巻き。

聞き覚えのある声。



え、まさか。

ままままま、まさか、これって




名前「さっ、斎藤さんんんんんんんんんっ!?!?」




やべーよいきなり推しメンに会っちゃったよ!

でかした自称神様ありがとう!!!!


……が。



────チャキ…



……何でしょうか、私の目の前に突き出されているキラリと光るこれは。



ひいいいいいいいいっっ!?

刀向けられてる!

大好きなキャラにいきなり敵認識されてる何で!?




斎藤「……何故俺の名を知っている」


名前「(*゚ロ゚)ハッ!!」




し、しまったあああああああああああ!!!

興奮のあまり口を滑らせていたああああああっ!!!




名前「えっ、いやあの……な、ななな、なにぶんファンなもので…」


斎藤「……ふぁん?異国語か、それは。……それにその服装も見たことがない」




可愛い!!

ファンをひらがな変換する斎藤さん可愛い!!!

こんなこと言ってる場合じゃないけど、刀向けられてるけど!!




名前「ああああああ、あの、こっ、これにはいろいろと理由がありまして!!!」


斎藤「……理由だと?」




名前「わわわ、私っ、異世界から来たんです!未来からきた人間なんです!」




目が点になる斎藤さん。

可愛い!可愛いけども!!




斎藤「…………確保」


「はっ!」




ん?と思った頃には、私は他の隊士によって縄で縛り上げられていた。




名前「いだだだだっ!!ちょ、ちょっと!?何すんの!?」


斎藤「……屯所へ連れていく」


「はっ!!」




はい喜んで行きます!

……と言いたいところだが、嫌な予感しかしない。




斎藤「……死ぬ覚悟はできているな?」


名前「いやああああああああああああ!!!!」




私が来たのは、大好きな薄桜鬼の世界。




(やだやだやだ!まだ死にたくない!)
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