薄桜鬼『桜恋録』1
□No.12 A
9ページ/9ページ
──── その後、あの隊士達がどうなったのかは何も聞いていない。
何も言われないということは、恐らく切腹させられてしまったんだとは思う。
そして何より、一般隊士達の私を見る目が変わった。
土方さんが上手く説明してくれたのだろうけど……。
「聞いたか?苗字って副長の小姓だったらしいぜ」
「しかも、副長の親戚なんだとよ。」
屯所掃除をしていたときに聞こえた隊士達の会話に、私は思わず固まるのだった…。
(……おい、何でここの壁凹んでるんだ?)
(……げ。)
(………苗字ーーー!!)
(いやいやアレはしょうがな……ぎゃああああああああああ!!!!)