薄桜鬼『桜恋録』1

□No.1
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ハッと我に返った私。



……なんだか変な夢を見ていたな。

テスト終わったから疲れて帰ってからそのまま寝ちゃったんだ。



ほら、目を開けて周りを見渡せばちゃんと私の部屋




名前「じゃないいいいいいいいいいいいいいっっっ!?!?」




何これここどこっ!?


私がいるのは自分の部屋ではなかった。



そもそも、外にいる。

それに、なんだか建物がたくさん並んでいる。


だけど、なんだか現代の建物じゃない。

いやに古臭い建物ばかりだ。




名前「……まさか、ほんとにトリップしちゃったっていうの…?」




周りを見渡すと、たくさんの人が歩いている。


だけどその人達はみんな、着物を着ていたり、髷を結っていたり……。




神『まあ、でも範囲的には君の知ってるアニメか漫画のどれかだから☆』




さっきの自称神様の言葉が脳裏で蘇る。


……あれ、私この光景知ってるぞ?

こういう光景のアニメ知ってるぞ?

ってかあれしかなくね?


ゴクリ、と唾を飲み込んだ時だった。




「なんだぁ?こいつァ」


「変な格好の女だなぁ」




突然すぐ後ろから聞こえてきた声に、私はビクリとして振り返る。

そこには、二人のちょんまげが。




「おぉ?でも結構可愛いじゃねーか」


名前「あ、あの…な、何か…?」


「ったくそんなに足出して、そんなにお持ち帰りされてーのか?」


名前「んなわけねーだろこのハゲ、お持ち帰りされるならもっとマシな男にするわ」




私の学校の制服は、やたらとスカートが短い。

ちょっとだけ古風な所がある私はこの制服が大嫌いだった。


……この人たちからすれば、私は露出狂みたいなモンなのかもしれない。




「あぁ!?てめぇ、優しくしてやりゃあ調子に乗りやがって!」


「このガキが!!」




やべ、怒らせちった(๑>؂•̀๑)テヘペロ


……だけど、あろう事かその人達はシャキーンと音を立てて刀を抜く。

って刀!!?




名前「待て待て待て銃刀法違反で捕まるよあんたらそんなもの出して!」


「あぁ?何言ってんだこいつ」


「さぁな」


名前「つーかたかが喧嘩で刀抜くとかどんだけ短気なのよ、そんなんだと女に嫌われるよ」


「余計なお世話だ!」


「お前、女だから斬られはしねーとでと思ってんのか!?」


「…ガキが、」



「「ならば死ね!!!!」」




振り下ろされる刀。




名前「え、ちょっ、えっ……
ぎゃああああああああああああっ!?!?」




えっ、うっそ斬られる!?!?

トリップして早々に死ぬのか私ーーーっ!?


私は反射的にギュッと目を瞑り、身構える。




……が、いつまで経っても痛みは襲ってこなかった。




名前「……あれ……?」




恐る恐るといった感じで私は目を開ける。


──── そこに立っていたのは、さっきのちょんまげではなかった。




?「……怪我はないか?」



名前「………………え、」
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