薄桜鬼『桜恋録』1
□No.5
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……しかし台所に着くと、目の前の光景に眠気が一気に吹っ飛んだ。
名前「……何ですか、これは」
皿にのせられていたのは、真っ黒な物体。
沖田「……僕も知らない」
名前「いや作ったの沖田さんでしょ!?何作ったんですか、何をどうしたらこうなるんですか!?」
沖田「君が起きてこないからこうなったんじゃない」
名前「そんな無茶苦茶な…」
一体何を作ろうとしたんだろう、この人は。
まるで○魂に出てくる誰かさんの料理・ダークマターのようだった。
……そういえば、アニメでは沖田さんの料理はめっちゃ塩っからいみたいなことやってたような……。
沖田「早くこれ何とかしてよ」
名前「無理言わないでください、私料理なんてやったことないです」
沖田「君女の子でしょ、なんで出来ないのさ」
名前「現代っ子はそんなことしません」
沖田「……じゃあこのまま出す?」
名前「ダメでしょ絶対!新選組のお腹が壊滅しますよ!」
沖田「じゃあどうすんのさ」
名前「そんな事言われても……」
私は少し考え込んだが、悩んだところで料理が出来るようになるわけでもない。
名前「……よし、調味料で誤魔化しましょう」
沖田「……余計悪化しそうだけど」
名前「やってみなきゃわかりませんよ、レッツトライとネバギバ精神大事です」
沖田「……君さ、よく変な言葉使うよね。どこの言葉?」
名前「細かいことは気にせずやってきましょ!まずはこれを入れて…」
ドバドバッ
名前「……(--;)」
沖田「……もう既に失敗したとか言わないよね?」
名前「やっ、やだなぁ最初からこれくらい入れるつもりでしたよ!」
沖田「……本当に?じゃあついでにこれも入れとこうよ」
ドボドボッ
沖田「……あ(--;)」
名前「ねぇ今『あ』って言ったよね、沖田さんも失敗したよね今」
沖田「うるさいなぁ。ていうか、『沖田さんも』ってことは名前ちゃんも失敗したの自分で認めてるじゃない」
名前「うっ……と、とにかく!これ早く何とかしましょう!何か茶色っぽくなってますよ!?」
沖田「じゃあこれとこれを…」
名前「ついでにこれも…」