ヒロアカ『Anemone』
□No.4
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──── 今日はいよいよ入学初日。
嵐太と風優を学校へ送り出し、今まで通り勝己と一緒に登校する。
クラスはまさかの勝己と一緒。
めちゃくちゃ嫌そうな顔されたけど、本当は心の中で喜んでるの知ってるからね!!
──── ゴツッ!!
名前「いだいいいいっ!!?なんで急に殴るの!?」
爆豪「てめぇがアホな事考えてるからに決まってんだろうが!!」
名前「心読めるの!?」
爆豪「全部口に出とったわボゲ!!!」
痛いなぁもう、タンコブできそう。
教室に着いてバカでかいドアを開ければ、少し早かったようで中には数人しか人がいなかった。
名前「おはよーございまーす!」
爆豪「……うるせぇ」
名前「いいじゃんか、第一印象大事よ!ほら笑って!オーライ!世界はずっとあなたに今日も笑いかけている〜!!」
爆豪「歌うなうるせえ死ねクソ女!!」
名前「ひでぇ」
教室に入っても私達は通常運転。
いつも通り言い合いをしながら自分の席を探す。
名前「お、あったあった。……って、勝己の真後ろじゃん!ウケる!!」
爆豪「何がだよ!!」
名前「そうとなりゃ勝己の背中に『短気』って書いた紙貼ろっと」
爆豪「ふざけんな席替われや!!!」
名前「背後には気を付けろよ( -ω- ´)フッ」
爆豪「死ねカス!!!」
まさか、席まで近いとは。
まあでも、近くに知り合いがいるのはちょっと安心かも。
名前「なんか喉乾いちゃった、飲み物買ってこようかな」
爆豪「コーラ買ってこいや」
名前「パシリかよ畜生め」
仕方ねえな、優しい私が買ってきてやるとするか。
財布を持ってふらふらと広い校舎を歩く。
案外自販機はすぐ見つかった。
名前「えーと、コーラと……私はお茶にしようかなぁ……」
うわ、ちょっと高い。
学校のくせにぼったくりかよ、今度からは水筒を持ってこよう。
ピッピッと無機質な音が廊下に響いた時だった。
?2「 ─── っあーーー!!お前、入試の時の!!」
大きな声を背中に受けて、私はビクリと体を震わせた。
恐る恐る振り返れば、赤髪のツンツン頭が印象的な男子。
なんか聞き覚えのある声な気がするけど、誰だっけ……?
こんなに目立つ髪型なら、関わったら忘れないと思うけど。
……しかし彼の顔をじっと見ていると、ふと頭を過ぎったのは入試の時に私を庇って助けてくれた、黒髪の少年の姿。
なんだかその人に似ているような。
というか、勝己と出久以外で顔見知りの男子はその人しかいないはずだし。
名前「……もしかして……試験の時に私を助けてくれた人、ですか?」
?2「うおっ、覚えててくれたのか!?つか、助けたってほどのもんでもねえけどよ……」
そう言ってポリポリと頬を掻くその男子。
やっぱり、私の記憶は間違ってなかったらしい。
名前「やっぱり!?わあ、マジか!ガッツさんがレッドツンツンガッツさんになってる!すごい、イメチェン!?強そうだしかっこいいね!」
?2「おう、サンキュ!つか、何だよレッドツンツンガッツって!はははっ」
名前「赤髪ツンツンだしあの時はナイスガッツだったから!あの時は本当にありがとう」
入試の時、私と怪我をした女の子を助けてくれた元黒髪のガッツさんだった。
この人も合格してたんだ!何だか嬉しい!