Free! 男主
□No.4
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ーーー リハビリを始めて、3週間ほど経った。
遙「ーーー 夏輝」
その日の放課後、夏輝は遙に声をかけられた。
夏輝「おう、ハル。どした?」
遙「…その、」
遙が口ごもる。
…おそらく、自分の体の状態についてだと夏輝はすぐにわかった。
夏輝「悪ぃな、入部届け出したのに1回も顔出せなくて。
…結構、調子良いみたいなんだ」
遙がハッとして夏輝を見る。
遙「…本当か?」
夏輝「おう。
でも、まだちょっとかかりそうだ」
遙「そう…か」
遙は呟くようにそう言うと、バッグをゴソゴソと漁り、プリントを1枚取り出した。
夏輝「…ん? 何これ」
遙「…合宿」
夏輝「へぇ」
遙「…リハビリ大変だろうが、来れたら来てほしい」
夏輝「…そうだな、一週間後か…
じゃあ、飛び入りで参加させてもらうよ」
遙「あぁ。…いつでも待ってるからな」
夏輝「…サンキュ」
不器用な遙の優しさに、夏輝はフ、と微笑んだ。