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□No.27 A
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〜 名前 side 〜




名前「 ──── あー楽しかった!!」




私は先程敷いた布団にゴロンと寝転がった。



お風呂から上がった後はめちゃくちゃ美味しいご飯を食べて、大満足した私。


そしてついさっきまで千鶴の部屋でずっとお喋りをしていた。

私としてはもうちょっとお話していたかったんだけど、千鶴が少しうとうとしていたので今日はもう寝ようってことになったんだ。


それにしても、浴衣の千鶴も可愛かったなあ( *¯ ¯*)ムフフ



それに、やっぱり千鶴は一君のことが好きみたい。

まあわかってたことだけどね!


私に指摘されて真っ赤になった千鶴は本当に可愛かった。

どうやったらこんな可愛い子に好いてもらえるんだよちくしょー!!!

一君になりたいわ、切実に!!



だけど、千鶴の恋は応援するって決めてるもんね。

さてさて、どうやってあの2人をくっつけようかしら……。


『苗字の恋のキューピット大作戦』と勝手に名付けて、あれこれ妄想しながらぐふぐふニヤけていた時だった。




原田「 ──── 名前、起きてるか?」


名前「あ、はーい!」




返事をすれば、スッと襖が開いて左之さんが現れる。

彼の手には徳利と猪口があった。




原田「よう」


名前「やっほー!あれ、新八っつぁんと平助は?」


原田「早々に酔って寝ちまったよ」




左之さんいわく、2人のいびきが煩くてこっちに避難してきたのだとか。

確かにそんな煩い所で1人でお酒を飲んでも美味しくないだろう。




名前「じゃあ私がお酌するよ」


原田「悪ぃな。……何だか今日は、飲み足りなくてな」




そう言って困ったような顔をしながら、布団の近くにどっかりと座る左之さん。

どんな左之さんも絵になるぜ、ちくしょー。


私はいそいそと左之さんに近づき、彼の猪口にお酒を注いだ。

彼はゆっくりとお酒を味わい始める。




原田「……今日の酒は、お前と飲んだ方が美味いな」


名前「え、お酒って誰と飲むかでそんなに味変わるの?」


原田「そりゃあな。男3人で飲むのも悪くはねえが……」



──── 今日は、お前の気分なんだ。




そう言って優しく笑った左之さんにノックアウトしました( ゚ཫ ゚)ゴフッ

鼻血出そう、無理。

この状況で普通にお酌できてる自分めちゃくちゃ凄いと思う。


左之さんって全ての行動において破壊力がやばいんだよね。

さすがお色気担当・歩く18禁だ。




原田「……どうだ、久々に羽根を伸ばせたか?」


名前「……えっ、あっ、うん!すっごく!料理がめちゃくちゃ美味しかった!久々に動けなくなるまで食べちゃったよ〜」


原田「そうか」




私の話を聞いてくれている時、私を見る左之さんの目はとても優しい。

そんな彼の目を見る度に、ドキッとしてしまう。

ああ、私は本当に左之さんが好きなんだなって思うよ。
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