薄桜鬼『桜恋録』1
□No.5
1ページ/4ページ
時は少し遡り、『斎藤一のスパルタ特訓1週間』2日目の朝。
──── スパーン!!
名前「……ふが……?」
障子を勢いよく開ける音が響き、私は眠い目をしょぼしょぼさせる。
沖田「ちょっと名前ちゃん、僕を待たせるとか斬られる覚悟はできてる?」
名前「……何のことですか……?まだ眠いから寝かせて……」
朝から物騒な人だな全く……。
それに外はまだ真っ暗だ。
私はもぞもぞと動いて布団に潜り込む。
しかし今度はバサッと布団が剥ぎ取られ、ひんやりとした空気に晒された。
名前「さむっ!!ねぇ寒いよ沖田さん……」
沖田「早く支度しなよ、今日は僕らが炊事当番なんだから」
名前「炊事当番……?何それ初耳……」
沖田「寝ぼけてないでさっさと起きなよ、昨日土方さんにも言われてたじゃない」
名前「昨日…?」
私はぼーっとする頭で昨日の記憶を辿り始めた。