SKETDANCE

□No.1
2ページ/2ページ



ーーー 昼休み。



それは突然のことだった。








ヒ「キャアアアア!誰か助けてえええ!」







金髪ショートヘアの美少女・鬼塚一愛ことヒメコがバタバタと走ってきた。







ヒ「誰かぁー!てゆーか転校生ぇー!」


杉「何で!?」


ヒ「悪漢に追われてるの!!」


杉「悪漢!?え、ちょっと…絶対ウソですよね、ここ学校ですよ!!」


ヒ「私を香港へ売り飛ばそうとしてるの!!」


杉「聞いてます!?」










ーーー …さあ、私らの出番だ。



こんなんで上手くいくとも思えないが。









ス[グヘヘヘ…もう逃げられないアルよ小娘ぇー]


あ「ふ…ふははははー。

き、貴様をー、えー、香港の何だっけ…

あ、香港の海に沈めたるわー!」


ヒ「ちゃうねんアザミ!ウチは売り飛ばされるんや!」


あ「え、そうだっけ?」


ヒ「勝手に沈ませんといて!!」


ス[恐ろしいほど棒読みだぞ、アザミ]


あ「…だから言ったんだ、こんなのやりたくないって」


杉『…なんかわかんないけどグダグダだなこの小芝居』


あ「…ほらな、やっぱり。

転校生ドン引きじゃん、何とかしなよスイッチ」







私は隣でカタカタとパソコンを打つ男、笛吹和義ことスイッチの服をツンツンと引っ張った。








ス[…食べちゃうぞぉ〜]


ヒ「何でや!そんなアドリブいらんねん!

ちょお…もうアカン、グダグダなってきとるわこの芝居」


あ「もう芝居じゃなくなってるよ」←原因


ス[仕切り直すか]










仕切り直すったってねぇ。



これもう単刀直入に言った方が早い気が、











ボ「あいや待たれい!!!」











…あー、めんどくさい奴忘れてた。










ボ「やいやいやいやい!おうおうおうおう!

天下の往来で女子を追い回すたぁふてぇ野郎だ!!」


あ「時代劇か」


杉『また何か来た…』


ス[むむ!キサマ、何奴!?]


あ「乗っかるんかい」


杉『てかクラスメイトだろ君ら!』









…やっぱりアレだな。




私はボケよりツッコミの方がいいな、うん。










ボ「教えてやろうこのオレは、学園トラブルはなんでも解決!

困ってる人は誰でも助ける、学園生活支援部

ーーー 通称スケット団のリーダー、ボッスンこと藤崎佑助だ!!」


杉「…え!?」


ボ「よぉーし助けてやるぞ娘っ子ぉー!」


ヒ「キャー頼もしー!」


杉『やっぱり宣伝だったのか…』








…なんかもう…ほんとダメだこいつら…
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ