幸せな夢

□可愛い恋人
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気の合う友達としょうもない話をして年上の男にちやほやしてもらってお金と快楽を貰う。JKっていうブランドをふんだんに活かして毎日楽しく人生easyモードに生きていた。



「リリのせいで彼氏と別れたんだけど!!」
「へっ?」
「何々ー?リリ、凛の彼氏取ったの?」
「取ってないよ…。凛の彼氏タイプじゃないし」
「この間、リリのセフレと4Pしたんだけど、うちの彼氏あの日からリリちゃんが忘れられない。リリちゃんリリちゃんってなったの。」
「そんな私悪くなくない?」
「リリの馬鹿ぁ〜嫌い〜」
「機嫌なおしてって。ケーキ奢ってあげるからさ。」
「そんなの要らないからリリに失恋を味合わせたい」
「凛性格悪っ。まぁリリ、敗北したことないもんね〜」
「だって告白したことないし、男には困ってないよ」
「きー!ホント可愛くてムカつく〜」
「へへへ、凛ありがとう♡凛も可愛いって」
「そんなリリちゃんの!初めて告白して振られること見たい」
「何それ…告白したい人いないけど?」
「学校1のモテ男1年の東方仗助に告って」
「えっ罰ゲーム過ぎない?名前と顔ぐらいしか知らないし、イヤだよ。私いきなり変やつじゃん。美香助けて〜凛暴走してる」
「もうセッティングしたから昼に体育館裏ね。告白の台詞考えておきなよ」
「待ってよ、待って凛!」
「リリもう諦めなよ、あーなった凛止めるの無理だし。適当に告って振られたら気が済むからさ…」
「うん…」

昼休みがどんどん近づくたびに気が重くなる。東方仗助と言えばこの学校で知らない人は居ない。ファンクラブもあるみたいだし私たち三年でも告白する子が耐えないらしい。この間もA組の美人が告って振られたって聞いた。好きでもない相手に告白して振られるなんて、なんて惨めなんだろう。


重い足を運んで体育館裏に向かう。東方仗助が来てなければいいのにという淡い期待は儚く散った。1年生とは思えない身体つき。180センチは超えてそうだ。制服じゃなければ高校生に見えない。彼をこんな近くで見たのは初めてだった。ほりも深く鼻もすっと高い。宝石みたいな綺麗な瞳に。厚い唇。顔すごく綺麗ね。見とれちゃう。

「先輩、話ってなんスか?」

彼の言葉で我にかえる。こんなイケメンに振られるなら、本望かもしれない。東方仗助くん私の告白処女あげるわ。決心を決めて散々考えた言葉を告げる。

「3年の東宮リリです。東方くん付き合ってください。」

めちゃくちゃ雑な告白ね…後ろから凛たちの話し声が聞こえる。

「急に呼び出してごめんね。じゃあね!」
「いいっスよ」

「もぉー凛これで満足ー?教室帰るよー」

踵を返して2人に近づくと宇宙人でも見たような驚いた顔をしていた。2人ともどうしたのって声をかけるより先に後ろから声が聞こえた。

「リリ先輩、今日一緒に帰りましょう。教室まで迎え行きますね」



待って!!?



私の告白は成功した。
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