短編小説
□離れるくらいなら (ライコウヤンデレ)
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お前はまるで自由に飛びまわる蝶のようで
いくら捕まえようと手を伸ばしても
するりと抜け出してしまう。
いくら好きだと言おうとしても…
お前は俺のことを兄としか見ていない
俺は男としてお前が好きなのに…
そんな俺の想いに気づかないばかりか別の男に恋をするなんて…
そんなのってねえよ…酷いじゃねえか…
どうすればいいんだよ?なあ?
お前が離れないようにするにはどうすりゃいいんだよ!?
………あ、
わかっちまった。
どうやったら離れなくなるか
「ライコウ、どうしたあたいに話って?」
「あー…わりいな呼び出して」
疑いを知らない目が俺を写す。
もうすぐマジュが俺だけのものになるんだと思うとゾクゾクする。
「お前…たしかギーマって奴のこと好きなんだっけ?」
「!?な、なんだ急に…///」
「…好きなんだな?」
「……お…おう///」
「わかった…じゃあ…」
ドスッ…
「っ"、ゔぁ"…!?」
隠し持っていたナイフでマジュの腹を刺した。
たちまち赤く染まる衣服。
「ライ、コ…なん…で…?」
「別のやつの物になるくらいなら
いっそのこと、死んでくれよ…」
そうすればもう離れられねえしどこにも行かないだろ?
ハハ、綺麗だぜ今のお前?