特別クロスオーバー小説

□とっても!大将ラッキーマン 番外編
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しかしそんな弱音は吐けるわけなく
我輩は‥突っ込むという無謀な戦いは
せずさっちゃんの下につきチャンスを
待つ事にした




「下手な真似をすれば殺すぞ」



その発言に怯え、何度も
ここから逃げてしまおうかと
思った‥だが



「(そのような真似はできぬ)」



裏宇宙で戦えるのは我輩のみ
いくら相手が強くとも
我輩がやらねばならない、だが




「我輩はまた死ぬのだろうか」




折角転生してきたと言うのに我輩は
また死ぬのだろうかと再びの死の予感に
怯え絶望していた

さっちゃんに使え数十年がたち‥
我輩はとある日さっちゃんに
命令され表宇宙をコンピューターで
監視することを命じられていた





「こんぴーたーとやら‥
もう慣れたな」





目の前にいくつも用意された
こんぴーたーの画面
我輩はそれを操作しつつ
表宇宙の「ヒーロー協会」の
様子を見るため地球を写し‥




そこに写ったものに目を疑った





「‥っあ‥‥‥は‥‥?」





周りにいる、ヒーローであろう仲間に
声援を送られながら戦う1人のヒーロー


間違うはずがない、茶髪の長い長い結髪

真っ赤な林檎のような瞳

青い隈取り



そやつは、妖魔界が滅ぶ前に
喧嘩別れをして結局謝れずに
後悔していた‥






「お‥お、がま‥?」






大ガマ、そいつであった
大ガマは地球を襲っている強大な敵の
前に立ち先頭にたち戦っていた
その様子を見ていた我輩は
自然に涙があふれていた





「あぁ‥あぁ‥!!」




お前だけではなかったのだな
この世界で戦っていたのは
この世界に転生していたのは‥!





「我輩だけではなかった‥!!」




大ガマの存在がどれだけ我輩を救ったか
この日から我輩はさっちゃんに対し
怯えることもこの裏宇宙から
逃げる事も考えることも無くなった





「(我輩は大ガマに会いに行かねばならんのだからな)」




ここで1人戦っていればきっと
お前が来てくれるはず
お前がきたらまた拳を合わせ
組手でもしよう、花見酒でもしよう
そう思いながら我輩は画面に向け叫んだ





「お主を倒すのはこの‥



救世主マンである!!!」






なぁ大ガマ、今度こそ決着をつけよう
その日まで我輩は待っておるぞ


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