短編小説
□どっちがいいの? (大ガマ成り代わり主♀)
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「ケータさんの初めてのチューのイメージを見せて貰います」
「ちよっとまってよ!!」
ハクがケータの記憶を映像状に空中に具現化して出した。
場所は‥海の公園か?あ、かわいい女の子とだな‥しゃれてんなー俺もいつかこんな所で‥って見とれてる場合じゃねぇ!!!
ケータの映像に俺も部下の奴らも元祖もはやし立てながらケータの初めてのちゅーを見届けた‥んだけどさ、
「「「うわぁぁぁぁーーー!!??」」」
まさかあんなとこに、するとは思わねぇじゃん!?
なんだ最近の小学生!!進みすぎじゃね!?え、どこでそんなん覚えんだよ!!真っ赤になっちまったよ‥
合戦?もちろんケータの勝ちだぜ、
一通り騒ぎが落ち着いて、ケータが帰ろうとしてた時‥
「まさかあんなに進んでるなんてねぇ‥近頃の小学生が」
「だよなぁ!でも俺はぜってーほっぺがいいな、されんのもするのも」
「‥大ガマお主は頬にされたいのか」
なんでか土蜘蛛が俺の言葉に反応して振り返った
なんでそんなこと気にするんだ‥?
俺はきょとんとしながらも土蜘蛛の言葉に答える。
「?まぁ、な!されてぇかな!」
「なるほど」
土蜘蛛は旗を置いて俺の方へ近づいてくる、
周りの妖怪たちも不思議そうに土蜘蛛と俺を見てる‥
‥なんだ?って疑問を抱きながら俺の真ん前、すぐ近くまで歩いてきた土蜘蛛を見上げる。
土蜘蛛は俺の肩に手をおいて顔を近づけたかと思うと‥
チュッ
「‥‥へっ?」
「「は!?!?/え!?!?」」
「えっなに!?ウィスパー見えないよ!」
俺のほっぺに、ちゅー、してきた‥
え、ちゅーしてきた?え、俺‥は!?
つちぐも、に‥ちゅー‥‥された!?!?
「はぇ、は‥はぁ!?え、つ、つちぐ‥も‥!?」
思わずちゅーされたほっぺを抑えて素早く距離をとった、ちゅーされたほっぺが気のせいか熱く思えて仕方なくって、
恥ずかしくて嬉しくて口をはくはくとさせながら土蜘蛛を指さす俺。
周りの妖怪たちは口をあんぐりと開けてて、ケータはウィスパーに目を塞がれてた。
「な、なんでちゅーしたんだよ!?」
「何故?お主が頬にされたいと言ったからであろう」
土蜘蛛は真っ直ぐに俺を見ているけれどもほっぺは赤い。
「お主の今の顔、いつもとは違い女らしく乙女な顔をしておるぞ‥愛らしい」
「〜〜〜!な、なんだよ!!こっちだって、負けねーぞ!」
チュッ
「!!」
「「あー!?!?」」
俺はそのまま混乱した勢いでニヤついてる
土蜘蛛の方へズカズカと近づいてぐいっと
自分の方へ引き寄せて、そのおでこにちゅーし返してやった。
土蜘蛛はまさかやり返されるなんて思ってなかったのか一層赤くなって俺を見る。
「おっ、おかえしだ!!ばーか!!」
「〜やられたな‥」
「あの〜‥あの二人って‥お付き合い‥」
「してないよ‥」
「ニャ!?してないんニャ!?」
「していない、私達もどう見てもそうにしか見えないが」
「想いあってんのはバレバレなんだけどなぁ」
「さっさとくっつきやがれ!じれってぇぞおんどりゃー!!」
「ねぇ〜!なんも見えないよ!大ガマと土蜘蛛何してるの!?」
「ケータきゅんはまだはやいでぃす!!」
どっちがいいの?
(ど、どーしよ、土蜘蛛にチューしちまった)
(わ、吾輩はなにを…ただ聞いただけのつもりが体が勝手に動いていた)
(でも)
(‥正直に言ってしまえば)
((ちゅーされて嬉しかった))
(ふたりのふんいきになってまウィス)
(口入れにくいニャン)
(あまずっぺぇなぁ)