夢長編 番外編

□奇面組長編 番外編
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その出会いは突然だった
転校してきた愛花達四つ子‥
その血に魅了されたのも突然だった
それは零達10、3、4、9組合同体育の
事であった
ドッジボール大会的なものが
開催されていたのだが‥


「愛花ー!こっちこっち!」
「オーライ!!よーし行くよー‥って、うわっ、と!」
「「愛花!?って痛っ!?」」



愛花がボールを受け止めようと
したのだが、足を滑らせて
転んでしまい‥転んだ姉を受け止めようと
後ろから駆け寄った薫達も
巻き込まれて倒れ込んだ



「あっ!?愛花!大丈夫か!?」
「薫ちゃん!平気か!?」
「いったー‥」
「‥あ、擦りむいちゃったみたい」



愛花達四つ子の手は
擦りむき、血が出ていた



「血?傷は大丈夫理央菜‥ちゃ‥」
「琉絵傷‥は‥」
「?切出さんなんですか」
「いきなり黙ってどしたの〜‥?」



四つ子の事を心配して駆け寄った
4人は‥それぞれ膝や手から
かすかに流れる血を見てピタリ、と
行動を止めてその血を食い入るように
見ていた

真っ赤で光を浴び輝く血
そしてその香り‥
その血を見て‥零に妖、翔と塊は
この時同じことを思った




「(‥あぁ‥どうしたらいい)」
「(こんな所で‥)」



ごくり、と唾を飲み込んでも
また口の中に唾が込上げる



「(‥‥‥どうしよう)」
「(‥凄く‥)」



赤く瞳を光らせ、牙をのぞかせて
食欲を掻き立てられるがその思いを
押さえ込み‥にぃっ、と笑った





「「(美味しそう)」」




今すぐにでもその肌に食らいついて
しまいたいがこんな人前では出来ぬと
ただヨダレを脱ぐうしかできなかった
そして小声で話し合う



「‥なぁようやく見つけたな、」
「あー‥やばい、すっごく美味しそう‥」
「今すぐにでも噛みつきてぇぇ‥けど我慢‥」
「妖くんちょっとだけ‥」
「ダメ」



ひょんなことから吸血鬼に魅入られた四つ子
どうなる‥?
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